凸版印刷とタカヤは2019年9月9日共同で、吊り下げ型の商品陳列什器に対応した「スマートシェルフ」を開発したことを発表した。なお、2020年度以降の販売を目指すとしている。
凸版印刷は、流通・小売店舗向けに、商品を管理する低価格ICタグ「SMARTICS(R)-U(スマーティックス・ユー)」を2017年9月より提供している。今回の「スマートシェルフ」は「SMARTICS(R)-U」を活用して、リアルタイムに店頭在庫の確認が可能な陳列棚としたものだ。
新製品の特徴は以下のとおり。
- 店頭に陳列された在庫をリアルタイムで確認可能
- 任意の箇所で商品の陳列が可能
- サイネージとの組み合わせで効果的な広告配信が可能
外装パッケージにICタグが貼付・内蔵された商品をアンテナが設置された「スマートシェルフ」に陳列することで、リアルタイムの在庫情報を把握することが可能。
今までは「店頭に何個陳列されているのか」「店頭の商品が品切れになっていないか」を店員が見回る必要があったが、欠品情報をリアルタイムで把握することができるため、店員は接客業務に注力することが可能になる。
従来の「スマートシェルフ」は、シート型のアンテナの上に商品を置くことで、商品の有無の検知を行っていた。今回開発した吊り下げ型の商品陳列什器に対応した「スマートシェルフ」では、吊り下げフックの部分にアンテナを装着しているため、任意の箇所で陳列が可能になります。また、棚と一体可能な什器であるため、簡単に設置や移動が可能である。
「スマートシェルフ」とデジタルサイネージを組み合わせることで、商品を手に取った瞬間にデジタルサイネージ上でその商品の説明や関連広告の表示が可能である。
従来は店員が行っていた、商品の詳細説明や、関連商品の提案業務の省人化を実現する。
凸版印刷は吊り下げタイプの商品棚に対応した「スマートシェルフ」の読み取り精度の向上や、在庫管理システムのブラッシュアップを進め2020年度以降の販売開始を目指す。また、今後も「スマートシェルフ」をはじめ、RFIDを活用した省人化ソリューションを提供していく方針だ。