ロート製薬は、妊活に対する知識・理解の普及を目指した最新の意識調査「妊活白書2024」を発表した。

妊活白書2024

■「今も将来も子どもが欲しくない」と考える若年未婚男女が56.6%と過半数超え。子どもを授かれる可能性を残したい「妊活備え派」は昨年よりも微増し、特に男性で増加傾向

「子どもが欲しいかどうか」という質問に対し、「現在、そして将来も子どもを欲しいと思わない」と回答した若年未婚男女(18-29才)は、全体の56.6%と過去最高に。

男女別に見ると、男性では59.9%、女性では53.1%となり、女性より男性の方が子どもを欲しくないと考える人の割合が多い結果となった。

【左】将来、子どもが欲しいかどうか【右】子供が欲しくない割合(男女)

子どもが欲しくないと回答した未婚男女のうち、男女合わせると約4人に1人が、「将来考えが変わったときには子どもを授かれるように、身体的に妊娠が可能な状態を維持しておきたい」と回答。

去年と比較すると、この「妊活備え派」は微増しており、特に男性の妊活備え派が増加。子どもを望む層は減少していても、「妊活備え派」は増えている結果となっている。

「妊活備え派」は微増

■既婚男女の妊活実施率は過去3年で増加。若年男性の妊活行動率は、妊活経験男性全体の約1.5倍。パートナーの体調を気遣ったり、男性同士で妊活について話をしたりと妊活に主体的な傾向。

既婚男女に対して「妊活として取り組んでいること」を調査。

その結果、過去3年間の比較で「夫婦で家族設計について話をする」「排卵日に合わせて夫婦生活を行う」「人に聞いたり情報を集めたりする」「婦人科、クリニックなどで検査を行う/一般不妊治療を行う」「卵の質を高めるような行動を行う」などの回答に増加傾向に。

男女ともに増加傾向が見られ、妊活に関心のある層が多くなっていると同社は考察している。

妊活として取り組んでいること

さらに、妊活経験男性に妊活期間中/妊娠期間中のパートナーへの配慮として心掛けていたことを聞いた設問では、妊活経験男性全体の7項目のスコア平均と比較すると、25~29才の若年男性は、妊活行動率が全体の約1.5倍という結果となった。

妊活として取り組んでいること(男性)

妊活期間中/妊娠期間中のパートナーへの配慮として心掛けていたことは「パートナーの体調を気遣う」と回答した割合が妊活経験男性全体の約1.9倍になっており、「妊活」「子育て」に関して自身にあてはまるものとして「男性同士で妊活について話をすることがある/あった」と回答する割合が妊活経験男性全体の約2.5倍。

妊活期間中/妊娠期間中のパートナーへの配慮として心掛けていたこと(男性)

妊活経験男性のうち若年男性は、主体的にパートナーと一緒に妊活に取り組んでおり、また、男性同士でも妊活について話し合うなど、妊活をオープンにして広く情報を集めている様子もみられたとのことだ。

「妊活」「子育て」に関して自身にあてはまるもの(男性)

■現在子どもを持つことに積極的な妊活経験者のうち、消極派から”子どもを持つことに積極派“に変化した人は約50%。子どもが欲しいかどうかの意識は、移ろいやすいことが明らかに。

「今も将来も子どもが欲しくない」と考える若年未婚男女が今年最多となったが、現在子どもを持つのもいいことだと思っている人のうち、「以前は子どもが欲しいかどうかよく分からなかった」「以前は子どもが欲しいと思っていなかった」と回答した人が合わせて49.6%となった。

この結果から、子どもを持つことに対する考え方は変化しやすいことが明らかに。

以前から子どもが欲しいと思っていたか

子どもを持つのもいいことだと考えが変わった妊活経験男女に、そのきっかけを聞いたところ、女性は約30%が自身の年齢や結婚生活を送る中で子どもを持つことに前向きになっている。一方で、男性の約30%は、配偶者と交際する中で子どもを持つことを意識し始める様子が伺えた。

子どもを持つことを前向きに考えるタイミングは、女性は「自身の年齢」と「結婚後」、男性は「交際中」が上位となり、女性は「自分の状況」から、男性は「パートナーとの関係性」から、子どもを持つことを考え始めることが判明。

子どもを持つのもいいことだと考えが変わったきっかけ

<参考>
ロート製薬『妊活白書2024