日立システムズは、兵庫県内の水道事業体と連携して、「CYDEEN 劣化要因分析支援サービス」を活用し、県内の水道管の劣化状態をAIで分析する実証実験を実施したと発表した。

「CYDEEN 劣化要因分析支援サービス」は、インフラ施設や設備に関する維持管理データをAIで分析し、施設や設備の劣化要因と損傷状況などを予測するサービス。
同社は、同サービスを用いて、水道管の管種や敷設年度などの諸元データ、漏水履歴などの水道事業体所有データ、表層地盤などのオープンデータといったさまざまな種類のデータを対象に、AIによる統計分析手法で分析したという。
その結果、水道管の劣化要因は敷設年度だけでなく、管種、管路延長、水圧、地盤などとの複合要因であることを確認し、それらに基づいた漏水発生リスクのある水道管を抽出。
これにより水道事業体は、限られた人員・予算の中で、漏水発生リスクの高い水道管から優先的に水道管の更新を計画できるため、より効果的、効率的な水道管の更新が可能に。結果として、さらなる水の安定供給につながるという。
同社は今後、今回の結果をもとに、同サービスによる水道管更新作業をはじめとした水道事業体の業務の高度化、効率化に貢献するとのことだ。