LASSICは、同社が運営するWEBメディア「テレワーク・リモートワーク総合研究所(テレリモ総研)」にて、「リモートワークとマナー」というテーマでアンケート調査を実施し、結果を公表した。

■リモート時代の新マナー?世代によって気になる点が異なる

ワーキングパーソンに、「自身が見たことがある、これはまずいというリモートワーカーはどんな人?」と質問。

年代別で回答結果を見ると、20代から60代に共通して、「パソコンの画面が丸見え」「飲食店に何時間も長居している」「大声で会議している」の項目を挙げる人が多いことがわかった。

とりわけ30代は「パソコンの画面が丸見え」と答えた人が突出して多い結果に。

この世代は、ガバナンス(企業統治・管理体制)意識が強まる中で管理職になった人が多いと考えられるため、上の世代と比較しても機密情報の保護に敏感なのかもしれないと同社は考察している。

また、20代・30代と50代・60代を比較してみると、20代・30代は「FREE Wi-fiに接続して仕事をしている」ことを問題視する人が多く、最も多かったのは20代で、続いて30代が高い割合くなった。一方、60代でこの項目を問題視している割合は最も低く、次に50代が低いという結果となっている。

続いて、60代で一番多かったのが「コーヒー1杯でお店に迷惑」という回答で、50代にも多いという結果となった。

逆に、この回答の割合は20代で最も低く、次に30代が低い。年代が高くなるにつれワーキングパーソンとしてというよりは、社会人としてのマナーを重視する人が多いと同社は考察している。

自身が見たことがある、これはまずいというリモートワーカー(年代別)

■リモートワーカーに一番厳しい目を向けているのは?

勤務形態別にアンケートを見ると、勤務形態による各項目の回答分布にはあまり大きな差異は見られなかった一方で、全体的な回答割合には勤務形態によって大きく差があることが判明。

まず、「特になし」が突出して多いのがフルリモートの回答者。普段自宅であまり周囲に気を遣うことなく仕事をしているからか、マナーに対しての関心が少ない、あるいは、基準が緩いと同社は考察。

また、次に「特になし」が多いのがフル出社の回答者であることから、自宅フルリモ勤務者とともに、平日のワークタイムに外にいないため、公共の場で仕事をする人を目にする機会が少ないことがうかがえた。

ハイブリッド出社の回答者は、他の勤務形態の回答者に比べて「これはまずい」という回答が全体的に多く、普段からオフィスで周囲に気配りしながら働いていることに加え、平日ワークタイムに外にいることで、公共の場でのリモートワーカーの振舞いに、厳しい目を向けていると同社は考察している。

自身が見たことがある、これはまずいというリモートワーカー(勤務形態別)

なお、アンケートで「その他」と答えた人からの自由記述でも、様々な意見が寄せられたとのことだ。

「通勤電車の中で作業していた」や「お菓子を食べながら会議に出ている」など、人によって賛否が分かれるような回答のほか、「電話に出ない」「メールの返信が遅い」「なかなか連絡がつかない」といった声も多くみられたという。

この結果に同社は、相手が目の前にいないからこそ「本当に仕事してるの?」と不安に感じているのかもしれないと考察している。

<参考>
株式会社LASSIC「リモートワークとマナー」についてのアンケート調査