環境省 地球環境局 デコ活応援隊は、脱炭素な暮らしのための国民運動「デコ活」の最新プロジェクトを発表した。

脱炭素な暮らしのための国民運動「デコ活」から、プロジェクトを7選紹介

「デコ活」は、特別な知識や意識がなくても、日常の中で自然に取り入れられる行動を通じて、脱炭素と豊かな暮らしの両立を目指す取り組み。

無理なく取り組める「エコな行動」を通じて、社会全体の脱炭素を進める新しい流れを後押しする、政府推進の国民運動となっている。

今回は食・移動・買い物など、生活の延長線上で始められる「デコ活」プロジェクトの中から7つを紹介。どれも、「行動が変われば暮らしが変わる」ことを実感できる、参加型・体験型の取り組みとのことだ。

■「デコ活」プロジェクト7選

1.万博から始まる“脱炭素の国民運動”「EXPOグリーンチャレンジ」が家庭・企業・学校を巻き込む全国展開へ

「EXPOグリーンチャレンジ」は、2025年大阪・関西万博の開催にあわせて、家庭や職場でできる小さな脱炭素行動を生活者に広げるための国民参加型プログラム。主催は2025年日本国際博覧会協会で、全国の自治体や教育機関、企業と連携しながら展開されている。

参加方法は、専用の「EXPOグリーンチャレンジアプリ」を通じて、設定された9つのチャレンジメニューの中から「マイボトルを使う」「食べ残しゼロ」「衣類を回収に出す」「廃食用油を回収に出す」などのエコアクションを選び、日常生活での取り組みを記録。

プロジェクト名称:EXPOグリーンチャレンジ
提供事業者:2025年日本国際博覧会協会
生活者のメリット:
・アプリで行動が見えるから、脱炭素への達成感が得られる
・家族.学校.職場など、身近な人と一緒に楽しめる
・万博という全国共通のイベントが行動の後押しに

EXPOグリーンチャレンジ

2.“楽しむだけでサステナブルな旅”が次のスタンダードに。日産×日本旅行によるサステナブル旅行ツアー「GREEN JOURNEY」

「GREEN JOURNEY」は、日産や日本旅行をはじめとする全17社が連携し、“旅行をきっかけに脱炭素行動を日常化する”ことを目指す、サステナブルツーリズム推進プロジェクト。

観光や移動に伴うCO2排出量の多さが社会課題となる中、同ロジェクトでは電気自動車やカーボンオフセット付き新幹線を活用し、旅行を楽しみながら、環境に配慮した行動を自然に取り入れられる新たな旅行スタイルを提案。

プロジェクト名称:GREEN JOURNEY
提供事業者:日産自動車、日本旅行
生活者のメリット:
・電気自動車やカーボンオフセット付き新幹線で、旅程移動時にも脱炭素への配慮を体感できる。
・家族や仲間と、環境や地域に優しいアクティビティやグルメを楽しめる。
・スタンプラリーを通じて地域のエコな情報を学べるほか、クーポンなどの特典ももらえる。

GREEN JOURNEY

3.“食べ残しはエコに持ち帰る”が新常識に。「mottECO」が外食文化を変える

「mottECO(モッテコ)」は、飲食店で食べきれなかった料理を環境配慮型の容器に入れて持ち帰ることで、食品ロスを減らす取り組み。

セブン&アイ・フードシステムズをはじめとする民間企業主導のもと、環境省の支援も受けながら他の外食チェーンや自治体、大学と連携しつつ展開が進められている。「デニーズ」と「ロイヤルホスト」から導入が始まり、現在は他の外食、ホテル事業者にも導入が広がりつつあるとのことだ。

プロジェクト名称:mottECO(モッテコ)
提供事業者:セブン&アイ・フードシステムズ
生活者のメリット:
・食べきれなかった料理を安全・衛生的に再利用できる
・家計の節約にもつながり、食品ロスを防ぐ実感が得られる
・子どもとの“もったいない”教育にもつながる

mottECO(モッテコ)

4.社員の行動が街を変える「One Team Challenge」が広げる脱炭素の新しいムーブメント

「One Team Challenge」は、NTTコミュニケーションズが中心となって展開する、企業横断型の脱炭素アクション促進プロジェクト。個人単位のエコアクションを可視化・共有することで、働く人から社会全体へと脱炭素行動の波及を目指すことを目的とされている。

プロジェクト名称:ONE TEAM CHALLENGE 2025夏
提供事業者:NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア
生活者のメリット:
・職場での“ちょっとした行動”が環境貢献につながる
・自分の行動が可視化され、達成感や広がりを実感できる
・企業や地域と一緒に取り組む一体感が生まれる

ONE TEAM CHALLENGE 2025夏

5.“移動のCO2”を可視化する。 位置情報で広がる脱炭素社会「Location-GXプロジェクト」

「Location-GXプロジェクト」は、スマートフォンの位置情報データを活用して、生活者の“移動に伴うCO2排出量”を可視化し、脱炭素行動を日常に根づかせることを目指す新たな取り組み。

業界横断で位置情報ビジネスを推進するLBMA Japanが中心となり、地図・路線情報とGPS由来の匿名データをAIで解析。生活者が「どの交通手段で、どれだけ移動したか」を推定し、手段ごとのCO2排出量を算出する仕組みを構築し、参画する企業の生活者向けサービスへの実装を推進しています。

プロジェクト名称:Location-GXプロジェクト
提供事業者:一般社団法人LBMA Japan
生活者のメリット:
・自分の移動が環境に与える影響を“見える化”できる
・アプリ連携などで自然と脱炭素行動が身につく

Location-GXプロジェクト

6.“見えるエコ”が新常識に。 楽天×Earth hacksが提案する次世代の買い物体験

楽天とEarth hacksは、楽天が運営するサステナブルなお買い物を提案する「EARTH MALL with Rakuten」において、Earth hacksが提供するCO2排出量削減率が一目で分かる「デカボスコア」付きの商品を集めた特設ページ「商品を選ぶ新しい基準のひとつに デカボスコア」を公開しています。

消費者が環境配慮型の商品を“見て選べる”仕組みとして、日用品や衣料品などの商品に含まれるCO2排出量の削減率を数値で可視化し、従来の製品と比べて、製造・流通・廃棄の各段階でどれだけCO2排出量が抑えられているかを“スコア”として表示しています。

プロジェクト名称:デカボスコアを活用した環境配慮型製品の購買推進
提供事業者:楽天グループ、Earth hacks
生活者のメリット
・CO2削減率が数値で明示されていて選びやすい
・“いつもの買い物”がそのまま環境貢献につながる
・満足感と社会貢献が両立する“新しい購買体験”を実感できる

デカボスコア

7.“選ぶ”を変えてCO2を減らす。 大阪発、買い物から始まる脱炭素行動「おおさかで!減CO2(ゲンコツ)プロジェクト」

「おおさかで!減CO2(ゲンコツ)」プロジェクトは、大阪府と日本総研が連携し、教育啓発を通じて賢い消費を意識づけ、日々の買い物での“商品選択”を通じて脱炭素行動を広げることを目指す取り組み。

同プロジェクトでは、食品や日用品の買い物シーンにおいて、CFP(カーボンフットプリント)やエコラベル表示商品を自然に選べる仕組みづくりに取り組んでいる。

プロジェクト名称:みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト
提供事業者:日本総合研究所
生活者のメリット:
・いつもの買い物が環境配慮につながる
・POPやラベルで“選びやすく”分かりやすい
・学びと行動が一体となり、家族全員で取り組める

おおさかで!減CO2(ゲンコツ)プロジェクト