日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第21回に登場するのは、DJ/コンテンツクリエイターとして活動する植野有砂さん。世界中を旅するなかで「地球が大好きになった」と語る植野さんが、リユーザブルな食品バッグを紹介。
- 【プロフィール】
- 植野有砂さん
- DJ/コンテンツクリエイター。10代の頃からモデルとして活動を開始し、DJとしても世界を股にかけるなどマルチに活躍。Instagramのフォロワーは62万人を超え、ファッション&ビューティー、そして音楽シーンにおいて国内外の多くのファンを魅了している。
洗って繰り返し使える食品バッグ
——今回ご紹介いただく商品・サービスについてお聞かせください。
リユーザブルな食品用保存容器のstasher(スタッシャー)を紹介します。友人が子どものおやつを入れているのを見て「かわいい!」と思ったのが使い始めたきっかけです。洗って繰り返し使うことでプラスチックゴミを減らせるサステナブルなアイテムであることを知ってからは、積極的に使うようにしています。まずは、シングルユースプラスチック(※)を減らせるように努めているのでstasherは欠かせません。
(※)シングルユースプラスチック:リサイクルされずに捨てられてしまう、使い捨てプラスチック(レジ袋や包装、食品に使われるカップやトレー、ストロー、カトラリーなど)のこと。
——具体的にはどのような使い方をしていますか?
たっぷり入るメガタイプから綿棒を入れるような小さなものまでたくさん持っているのですが、旅行の際の化粧品入れとキッチンまわりで使い分けています。
キッチンではラップの代わりに野菜の保存に使ったり、電子レンジにも使えるので食材と水を入れてボイルしたり。冷凍保存にも使えて重宝しています。何よりstasherは丈夫で壊れにくい点がおすすめです! 匂いも移りにくいので長く使えて助かっています。
多くの企業さんの努力によって、環境に配慮されたアイテムが増えているのはとても良いことですよね。
私なりのサステナビリティ
——環境問題について勉強中だとお聞きしました。何がきっかけで学ぼうと思ったのですか?
ある日、撮影の現場がいくつか重なり、それぞれの現場で飲み残したペットボトルを3本ほどバッグに入れていたんです。アメリカ人のスタッフに何気なく「バッグの中がペットボトルでいっぱい!」と話したら、「それ、良くないよ」と指摘されてしまい、初めて自分が無意識のうちに環境負荷をかけていたことに気づきました。何も知らない自分が恥ずかしくなり、そのことをきっかけに環境問題について学び始めました。
——勉強や情報収集はどのように行っていますか? またそこからどのような課題を感じていますか?
環境問題について学べるセミナーに参加したり、そういった課題に関心のある友人と会話したりするなかで学んでいます。
興味のある人たちは自ら学んで行動していますが、興味が“ゼロ”の人たちにどう“1”を実行してもらうかが難しいですよね。説教くさくはなりたくないけれど、自分が「それ、良くないよ」と指摘されて気づいたように、少しでも想いをシェアできれば行動の輪が広がるのではないかと思います。
サステナブルな行動は節約にもつながり「一石二鳥」と思えることも多いので、そういったところも知ってほしいですね。
——stasher以外に、普段から取り入れているサステナブルなアクションはありますか?
電力会社は自然エネルギーを供給してくれるハチドリ電力さんに乗り換えました。それから、今は電気自動車に乗っています。エネルギー問題は賛否あると理解していますが、これらは自分がより良いなと思える選択をした結果です。
ほかには、毎月の生理によるゴミを減らすために吸水ショーツを使っています。また、簡単にできることとしてゴミの分別にも気を遣っています。紙は燃えるゴミではなく資源として出すことができるので、一度ゴミの分別について見直してもらえたら嬉しいです! 私も無理はしたくないので、すべて自分のできる範囲内でやっています。
——今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?
正直、環境問題については知れば知るほど不安になってしまいます。でも、そこで悲観的にならず「少しでもできることを!」と思考を転換することも必要です。
私は本当に地球が大好きなんです! 世界中を旅するなかで何度も「地球って綺麗だな」と感動しました。この「美しい地球を守るためにできること=サステナブル、持続可能」であるので、まずはなぜ、サステナブルにする必要があるのかを理解することからはじめる。理解すれば、おのずと行動に移してくれる人が増えるのではないかと思っています。