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フェリチン検査サービスや分子栄養医学ヘルスケアサービスを提供するリ・スタートは、出産経験のある20~40代女性を対象に「出産前後の貧血やメンタルと栄養意識と幼児の食事」に関する調査を実施し、結果を公表した。
■妊娠中や出産直後は心身が不安定になりやすい
「妊娠中・出産直後に積極的に摂っていた栄養素として当てはまるもの(複数回答可)」を質問したところ、「鉄」と回答した人が最も多く48.0%、次いで「葉酸」48.0%、「カルシウム」30.4%と続いた。
具体的に積極的に摂取されがちな栄養素を尋ねたところ、約半数の人が鉄分と葉酸を積極的に摂取していたことが判明。ただし、すべての代謝の基礎となるタンパク質が大事であることの認識は11.2%とかなり低いこともうかがえる。
続いて、「妊娠中・出産後にどのような栄養素が不足している状態か自覚できていたか?」と質問したところ、「全く自覚できなかった」23.2%、「ほとんど自覚できなかった」44.8%、「少しは自覚があった」25.1%、「かなり自覚があった」6.9%という結果に。
約7割の人が妊娠中や出産後にどのような栄養素が不足しているか自覚できていなかったことがわかった。
■貧血や産後うつ症状があった人は約6割
「妊娠中・出産後に貧血や産後うつと診断されたことはあるか、また診断はされなくても自覚症状はあったか(複数選択可)」と質問したところ、「はい、貧血と診断された」は39.1%、「はい、貧血の診断はなかったが、自覚症状があった」は11.9%という結果となった。
また「産後ううつと診断された」と「産後うつの自覚症状があった」を合わせると、産後うつの症状があった人は1割以上であり、6割以上の人が妊娠中や出産後に貧血や産後うつの症状があったという結果に。
次に、「妊娠中に母体の多くの鉄分が胎児に移り、もともと鉄分が足りていない場合、妊婦も赤ちゃんも鉄欠乏症になる可能性があることを知っているか」と質問したところ、約半数の人が「はい」と回答。
妊娠中の鉄分摂取の大切さを理解している人は約半数となったものの、残りの約半数の人は、鉄欠乏症の可能性を把握していなかったことが明らかに。
この結果に同社は、多くの妊婦が鉄分を積極的に摂取していたにもかかわらず、貧血や鉄不足による不安症や産後うつになる要因として、フェリチン(体の中の貯蔵鉄)または関係する栄養素が足りていない可能性があると推測している。
■7割超が鉄分やタンパク質などの栄養素の不足がADHDなどのメンタルヘルスに影響を及ぼすことを知らない?
「離乳食作りや購入時に気を付けていたこと(複数選択可)」を質問したところ、「栄養素重視」と回答した人が最も多く41.7%、次いで「発達段階に合った食材」41.1%、「用意しやすさ」40.9%と続いた。
次に、「ADHD症状などのメンタルヘルスに、乳児・幼児期からの鉄分やタンパク質などの栄養素欠乏が関わっている可能性があることを知っているか」と質問したところ、「知っている」は8.4%、「聞いたことはある」は19.5%、「ほとんど知らない」は26.0%、「全く知らない」は46.1%となった。
最後に「フェリチンを知っているか?」と質問したところ、「どんなものかまで詳しく知っている」9.8%、「言葉だけ知っている」24.0%、「知らない」66.2%という回答結果に。
フェリチンとは、体内で鉄を貯蔵しヘモグロビンやメンタルヘルスに深く関わる脳神経伝達物質の生成など、必要に応じて鉄を放出するための鉄結合性タンパク質の一種。
血中のフェリチン量を調べることで、潜在性鉄欠乏を知る事が出来、貧血の指標となるヘモグロビン検査より正確に鉄欠乏状態を測定することができるが、出産経験者でも、鉄欠乏を知るためのより正確な指標となるフェリチンを知っている人は約3割という結果が示された。
【調査概要】
調査期間:2024年2月26日~2024年2月27日
調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する「PRIZMA」によるインターネット調査
調査人数:1,007人
調査対象:調査回答時に出産経験のある20~40代女性であると回答したモニター
調査元:リ・スタート
モニター提供元:ゼネラルリサーチ
<参考>
リ・スタート『「出産前後の栄養意識と幼児の食事」に関する調査』