日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第12回に登場するのは、モデルの大屋夏南さん。SNSにてこだわりのライフスタイルを発信している大屋さんが、洗って繰り返し使えるシリコンラップを紹介。
- 【プロフィール】
- 大屋夏南さん
- ブラジル出身のファッションモデル。人気ファッション誌の誌面を飾るかたわら、こだわりのライフスタイルをSNSで発信。エッセイストとしても活躍中。
洗って繰り返し使える食品シリコンラップ
——今回ご紹介いただく商品・サービスについてお聞かせください。
シリコンラップのFood Huggers(フードハガーズ)を紹介します。なるべくプラスチックゴミを出したくないので、もう長いことシリコンラップや蜜蝋ラップを使っています。通常のシリコンラップはお皿にかぶせるものが多いですが、フードハガーズは生鮮食品の切り口に直接かぶせて使用できて、FDA(アメリカ食品医薬局)の承認も受けている安心のシリコンです。
——具体的にはどんな使い方をしていますか?
大きさが数種類あるので、オレンジや玉ねぎ、レモンなど食材に合わせて使い分けています。フルーツや野菜の切り口をしっかりと密閉できるので食材も長持ちするんです。シリコンラップ自体を洗って繰り返し使えるところが一番のポイントで、食洗機や冷凍庫、電子レンジにも対応していて、コップの蓋としても使えます。
——キッチン周りでは、ほかにどのようなものを利用していますか?
調味料はなるべくガラス瓶のものを買って詰め替えるようにしています。あとは、ペットボトルのお水を買わないように浄水器をつけています。ウォーターサーバーでも良いのですが、輸送で発生するCO2の排出をなるべく減らしたかったのが理由です。
そのほかにも、海に流れてしまうマイクロプラスチックが気になるので、お茶やナッツ類など個別包装のものは控えて、量り売りや大容量のパウチに切り替えるなどしています。
私なりのサステナビリティ
——普段から意識しているサステナブルな取り組みはありますか?
物を捨てることに抵抗があるので、なるべくセカンドハンド(中古)のものを買ったり、長く使える質の良いものを選んだりするようにしています。不要になってしまった洋服や家具などは、フリーマーケットで売ることや知人に譲ることも多いですね。
職業柄ファッションやコスメが好きなのですが、最近はサステナビリティに対して熱量を持って作られているブランドが増えてきているなと感じます。そうした背景がわかると使いたくなりますし、人にもオススメしたいです。
——こんな商品・サービスがあったらいいと思うアイデアはありますか?
夫がシドニーの出身なのですが、実家の周りにはコミュニティガーデンがあってコンポストが設置してあります。家庭から出る生ゴミをそのコンポストに捨てることができるんです。日本でも個人で取り組めるものは多くなってきた印象がありますが、コミュニティ全体で取り組めるものがもっと増えたらいいなと思います。
コミュニティで取り組むことで、いろんな世代の方と触れ合う機会にもなります。私の周りにいる年配の方々は“無駄にしない知恵”を持っているので、暮らしのヒントになる知恵をみんなでシェアできたら素敵ですよね。
——10年以上サステナブルな暮らしを心がけているようですが、どのような思いから実践しているのですか?
自分の家をキレイに整えたいのと同じで、住んでいる地球や身の回りの場所を大切にしたい。さまざまな選択肢があるなかで、どうせ選ぶなら私たちの生活を支えてくれている環境に良い選択をしたいからです。
サステナブルな生活は、好きなものをていねいに選ぶことで実現すると思っています。10年以上前にセドナを旅した時に出会った現地のガイドさんが、食から身の回りの物まで、ナチュラルにサステナブルな選択をしている方でした。当時は“サステナビリティ”という言葉もなかったと思いますが、「当たり前のように自分や環境に対して心地よい選択をする暮らしがある」と学んだ記憶があります。
——今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?
サステナブルな生活を送りたくても、自分の生活スタイルには合わない事柄もありますし、経済状況に左右されることもあると思います。「これはちょっとサステナブルな選択ではない」と思っても、その代わりにできることをていねいにやればいい。自分の生活スタイルとサステナブルな生活のバランスを上手く取れると良いですよね。
そのためには一人でやるのではなく、社会全体で取り組んでバランスを取る。みんなで一緒に取り組む感覚があればより良いなと感じています。