パナソニック ホームズの「くらし研究室」は、風邪やインフルエンザなどの感染症が蔓延しやすい冬の季節の、住まいにおける空気環境への意識や対策について生活者に「室内の空気環境に関する調査」を実施し、結果を公表した。

同調査の結果、生活者の8割以上は「家で感染症対策をしたい」意向があり、また、その対策として7割以上が「手洗い・うがい」と「換気」をしていることが分かった。

冬の季節、室内の空気で気になるもの(複数回答)

また、「換気」の具体的な方法について聞いたところ、「窓を開ける」が約8割で最も多く、次いで「トイレと浴室の換気扇を常時回している」が約3割で続き、窓開け換気が圧倒的に多い結果に。

どのような方法で室内の換気をしているか(複数回答)

一方、厚生労働省は、ウイルス対策に有効としている換気方法として、「30分に一回以上、数分間程度、窓を全開する」(建築基準法での必要換気量の4倍に相当)ことを推奨しているが、同調査でこの推奨基準を知っている人は27.1%に留まり、多くの人には知られていないことが判明。

さらに、「窓開け換気」をしている人の中でも、厚生労働省の推奨基準で換気を行っている人はわずか13.0%しかいないこともわかった。

【左】厚生労働省が推奨する換気基準を知っているか
【右】どれくらいの頻度で窓開け換気をしているか

なお、推奨基準での窓開け換気が難しい理由としては、外の冷気が入ることによる寒さ(室内の温度低下)や冷暖房機器の運転増加に伴う光熱費増加への懸念、窓開閉の煩わしさ等が影響していることが伺えたという。

【左】厚生労働省が推奨する換気の基準を実施できると思うか
【右】換気ができない理由

同調査により、換気が感染対策に重要であることは認知されているものの、感染対策として有効なレベルでの窓開け換気が実生活で普及することには、生活者の意識課題があることが判明。

同社は、窓開け換気が難しい場合においても、住まいで可能な対策として、「ウイルスの室内への持ち込みを未然に防ぐこと」「換気不足を補完する工夫」の二つが重要と考えているという。

具体的には、ウイルスの侵入を玄関から洗面室までに留める動線計画やウイルス捕集に有効なフィルターでの室内循環を併用して換気不足を補うことが有効とのことだ。

【調査概要】
調査対象:全国20歳~69歳の男女
調査期間:2023年11月7日~11月9日(3日間)
サンプル数:550名
調査形態:Webアンケート調査(ジャストシステム「Fastask」を利用)
調査主体:パナソニック ホームズ

<参考>
パナソニック ホームズ『室内の空気環境に関する調査