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カヤックは、同社が運営する移住・関係人口促進サービス「SMOUT」に登録する一般ユーザー3万4000人が、地域の発信する情報に対し「ファボ(興味ある)」した合計8万3263件(期間:2021年4月1日〜2022年3月31日)のうち、上位30地域を『SMOUT移住アワード2021』として発表した。
■2021年度の地域発信情報(プロジェクト)トレンド
リモートワークの定着が進むにつれ、地域への移住者も増えている一方で、移住後のミスマッチも増えてきているという。
そのため、移住前にお試し移住したり、暮らしを体験できる「移住体験ツアー」「お試し住宅」のニーズが根強く、温泉地や古民家での体験に人気が集まったとのことだ。
またSMOUTも、2021年3月末時点(23,037人)と比較して、2022年3月末現在のユーザー数は33,762人と約1.5倍に増加したという。
今後も、多様な暮らし・働き方を考えるユーザーや地域の皆様の架け橋となるプラットフォームを提供していくとのことだ。
■市区町村部門
1位:山口県萩市
2020年度3位、2021年上半期4位から1位に躍り出た萩市。ワーケーションというトレンドを踏まえ、歴史・文化、自然、温泉、古民家、空き家、関係人口から移住まで、バランスよく幅広いテーマを網羅したプロジェクトが並び、人気を呼んだという。
地域おこし協力隊が「ローカルエディター」として活躍。地域のコンテンツを発掘し、写真・動画・文章で萩の魅力を高頻度で発信し、関係人口づくりに貢献しているのも特徴としている。
また、複数の事業所からの仕事を組み合わせ、マルチワーカーとして働いてもらう、総務省の「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用した募集を山口県でいち早く導入し、注目されているとのことだ。
<人気プロジェクト例>
●【2022年3月OPEN予定】築200年の古民家で小商い&スタッフしませんか?
●ワーケーション企画始動!歴史と自然あふれる街で働きながら休みを楽しみませんか?
●\山口県内初/季節を通じて様々な仕事をするマルチワーク!はぎ地域づくり協同組合の職員を募集します!
2位:長野県伊那市
2020年度2位に引き続き、2位をキープした伊那市。「週24時間・副業OK」の地域おこし協力隊も特徴的で、プロジェクトでもタイトルでうたうなど上手くPRしているという。
「森の価値を再発見・再編集する実践型スクール」など、農業・林業も目立ち、ユニークな切り口を特徴とし、2020年度のアワードTOP3の伊那市、萩市、豊岡市が共同で行ったお手伝いプロジェクト「農家のお手伝いをする体験企画」では、3市が合同オンラインイベントやスナックを実施して話題になったとのことだ。
3位:兵庫県豊岡市
2021年上期と同じ3位をキープ。地域おこし協力隊の人数は、これから着任する方も併せると約50人に。映画や演劇によるまちづくりを推進し、演劇祭×まちづくり、アート好きの募集などクリエイターを積極的に募集しているという。
また、「麦わら細工」の職人、伝統工芸「豊岡杞柳細工」といった伝統産業の担い手や猟師体験、高校生とまちづくりといったユニークなプロジェクトが揃い、今後も目を離せない地域とのことだ。
■都道府県部門
1位:長野県
2021年上半期に続きTOPを独走し、2位以下を引き離す結果になった長野県。関係人口づくりの好例となる、空き家の片付けを一緒にしようと呼びかけた塩尻市のプロジェクトは、斬新な企画としてSMOUTチームでも話題となったという。
また、飯田市、駒ヶ根市の空き家オンラインツアーも人気で、自宅にいながら地域の空き家を見学できる手軽さで注目を集めたとのことだ。
<人気プロジェクト例>
●「いばしょなんて自分で創れよ!」【攻める空き家バンク】片付ける!から始まる地域接点。一緒にやろう!!関係人口の深度の深掘り@長野県塩尻市(塩尻市)
●25年続くイチゴ園で安定した半農をしながら、夢を叶える人生を送りませんか?(駒ヶ根市)
●【まだまだ参加者募集中!】自宅にいながら空き家を覗いてみませんか?~オンラインセミナーいいだのもり‘空き家見学ツアー~(飯田市)
2位:兵庫県
2021年上半期の2位をキープした兵庫県。1位の豊岡市に加え、養父市、香美町といった北部地域が魅力的なプロジェクトを多く出し貢献。各地域とも、人気の「地域おこし協力隊」プロジェクトが注目を集めたという。
また、協力隊に加え、空き家の活用や起業、副業・兼業者と地域事業者をつなげるなど、新しいことを起こす人の募集も人気であったとしている。
3位:山口県
3位の山口県も、2021年上半期3位をキープ。1位の萩市に加え、県下の美祢市、岩国市のプロジェクトも健闘。自然豊かな地の利を活かした、アウトドア、温泉、島を打ち出した移住・関係人口施策を特徴としている。
また山口県のライブ配信イベント「YY!ターンカレッジ」の紹介も上位に。山口県自体のプロジェクトで781のファボを獲得するなど、県主体の情報発信が奏功。
【SMOUT移住アワード2021概要】
SMOUTユーザーが地域の発信する情報に対し、期間中に「ファボ(興味ある)」した数を集計しランキング。
集計期間:2021年4月1日〜2022年3月31日
総ファボ数:83,263件
参加地域数:日本国内309地域※国内外の登録地域数768のうち、期間内にプロジェクトを公開した地域
一般ユーザー数:34,238人
プロジェクト数:2,668件