NTTドコモ(以下、ドコモ)とNTTファイナンスは、ドコモは2021年1月28日開催の取締役会、NTTファイナンスは2月5日開催の取締役会において、2021年3月31日を効力発生日として、吸収分割により、ドコモの社債に係る資産および債務(これらに関連する契約その他の権利義務を含む。)をNTTファイナンスに承継させ、NTTファイナンスはこれを承継することになったと発表した。

なお、ドコモは、2020年12月24日付プレスリリース「当社株式の上場廃止のお知らせ」にて発表された通り、2020年12月25日をもって上場廃止となっている。

また、2020年12月29日をもってドコモの株式の全てを取得しており、ドコモはNTTの完全子会社となっているとのことだ。

同件分割は、ドコモが発行した社債に係る一切の権利義務をNTTファイナンスが承継することにより、ドコモにおいては社債を保有することで生じる実務負担を軽減すること、NTTファイナンスにおいては同件分割を通じてNTTグループを代表する発行体としての位置付けを高めることによりグループファイナンス機能を強化することを企図しているとのことだ。

また、同件分割により、ドコモは発行した社債に係る債務から免責される一方、NTTファイナンスは当該社債の新たな債務者となる予定。

同社は、ドコモの社債を保有する社債権者において、効力発生後、NTTファイナンスを債務者とする社債の社債権者となることについて理解を求めている。

なお、ドコモの社債は、同件分割によりNTTファイナンスが債務者となることに伴い、同件分割の効力発生日後にNTTファイナンスの社債として格付けが付与される見込みであるという。

ドコモおよびNTTファイナンスの社債は、2021年2月5日現在、いずれも日本格付研究所(JCR)よりAAA、スタンダード&プアーズ(S&P)よりAの債券格付けが付与されており、ドコモとNTTファイナンスのこれらの債券格付けは同等であるという。

加えて、ドコモとNTTファイナンスはいずれもNTTの完全子会社になったことにより、NTTグループとして一体的に事業が運営される。

ドコモの社債がNTTファイナンスへ承継された後も、NTTグループ全体の信用力に基づき元利金の返済が行われるため、NTTドコモの社債を保有する社債権者から十分に理解を得られると考えているとのことだ。

また、NTTファイナンスが新たな債務者となることに伴い、社債名称を以下の通り変更。

なお、同件分割は、関連する法令や諸規則等に従って適法に処理を行う予定であるが、債務者の変更により、ドコモの社債の継続保有が困難となる社債権者においては、2021年3月22日までに、問合せ先まで照会するよう呼び掛けている。