6月3日、日本プロ野球の読売ジャイアンツは、坂本勇人選手と大城卓三選手の2名において新型コロナウイルスの陽性判定が確認されたため、同日に予定していた埼玉西武ライオンズとの練習試合の中止を発表した。
当初、同球団は、陽性反応の選手ついて明かしていなかったが、追って説明がなされた。同球団では、1軍、2軍、3軍の全選手や監督、コーチ、チームスタッフら総勢約220名の希望者全員について、新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を実施。
抗体検査は血液中の抗体の有無を調べるもので、5月29日から5月31日にかけて希望者全員の採血を実施し、うち選手やスタッフ計4名について、新型コロナウイルスの感染後に回復したことを示すIgG抗体が確認されたという。
このため、同球団は、専門家の指導の下、慎重を期すため都内の医療機関に協力を依頼。当該の4名について6月2日の夕方にPCR検査を実施したところ、3日午前、坂本選手および大城選手について陽性判定の連絡があったとのことだ。
なお、2名の新型コロナウイルスの遺伝子量(CT値)は微量であったとしており、正常値ぎりぎりの「微陽性」にあたる上、ともに回復を示すIgG抗体を持っていることから、専門家から感染から回復した後、かなりの時間がたっているとの見解を得ているとしている。
2名に関しては、管轄の保健所の指導に従って入院した都内の医療機関において、PCR検査を連日実施し、陰性が確認でき次第、早期にチームに合流することを目指すという。
また、症状については、2名とも3月下旬以降、体調に何の問題もなく、味覚・嗅覚等の異状も感じていない無症状であったとのことだ。
日本プロ野球は5月25日に、6月19日の公式戦開幕を決めている。また、2日より、シーズン開幕に向けての練習試合が組まれていた。同機構の事務局長は、開幕について「専門家に聞いたうえで、現時点で開幕に影響はないと考えている」とコメントしている。