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様々な大人の“はたらく”価値観に触れ、自分らしい仕事や働き方とは何か?のヒントを探る「はたらく大人図鑑」シリーズ。
今回は、大学卒業後、CM制作会社で7年間アシスタントプロデューサーとして勤められた梶原将門さん。30代に入り、次のステップへ移るため転職をされました。何か1つやりがいを見つけ、自分流に仕事を楽しくこなしていく梶原さんの仕事への考え方をお伺いしました。
演劇を学ぶ大学生がアルバイトからCM制作会社へ就職
——以前はどんなお仕事をされていましたか?
梶:CM制作会社で制作の仕事に就いていました。CM撮影に向けて色々な準備をしたり、企画コンペのための下調べをしたりしていました。
——学生時代はずっと演劇を学ばれていたんですよね。
梶:日本大学の演劇学科で演劇の勉強をずっとしていました。
勉強はそこそこ(笑)に、大学の仲間と舞台を作ったり、演劇とダンスを混合したパフォーマンスをしたり、趣味の分野に没頭した時間が多かったですね。
——そこからどういった経緯でCM制作会社に勤められたんですか?
梶:演劇の勉強をしていた繋がりでCM制作会社の役員と知り合って、制作アシスタントとして誘っていただいたんです。大学4年の時にはすでにアルバイトとして仕事をしていて、卒業後そのまま就職させてもらいました。
——アルバイトから「入社したい」と思った決め手は何かあったんですか?
梶:現場で広告制作している人たちを見て、単純に楽しそうだと思ったからです。実際にやってみると、楽しむ余裕はあまりなくて大変なことの方が多かったですが(笑)
普通にサラリーマンというのが性に合わないかなぁと思っていたので、自分には合っている職場だったと思います。
——広告業界のどういう部分がご自分に合っていると思われたんですか?
梶:撮影が続く時期は夜も遅くまで働きますが、その分、ある程度自分の好きなように時間が使えるなど、自分の裁量に任せられている点が大きいと思います。
また、毎回違う作品を作るので、毎日が同じことの繰り返しにはならないんですね。飽きることなく楽しくやってこられたと思います。
——アルバイトから社員へと登用されたのはご自身の何が良かったと思われますか?
梶:自分なりに一生懸命取り組んでいたのと、ある程度過酷な環境に対する覚悟ができていた(笑)部分だと思います。
30代に突入し、新たなやりがいを求め、次のステップへ
——今年、転職されているんですよね。
梶:CM制作会社に7年間勤めましたが、2019年の4月に、「海と日本プロジェクト」という、海の現状を伝え、海を未来へ繋げるためのプロジェクトを主に手がけているエージェンシーへ転職をしました。
——転職を決められたのはなぜですか?
梶:自分の年齢とキャリアを考えて、何か新しいステップを踏み出したい、チャレンジしたいと思った時に、たまたまお声がけしていただいて、今回も「楽しそうな仕事だな」とフィーリングで決めました。
——今回新たな職場に誘われたのはどういったきっかけだったんでしょうか?
梶:大学時代の同級生が紹介してくれた方と1年くらい前から度々食事に行かせていただいていたんですが、その中で自分の人柄を見てもらえたことと、自分が今まで経験して来たことを評価してもらえたんだと思います。
——「新しいことを始めたい」と思うきっかけがあったんでしょうか?
梶:年齢が30を超えたことと、結婚したことですかね。
環境が変わって、次に目を向けてみようと思って。
今よりもっとやりがいを感じられる新しいことにチャレンジしてみたいなと思ったんです。年齢的にも次のステップに進みたい時期だな、と。
プラス思考で自分なりの“やりがい”を見つける
——梶原さんが“はたらく”を楽しむために必要なことはなんだと思いますか?
梶:自分の気持ち次第だと思います。
例えば、難しい課題に直面した時に「やりたくないな」と思うのは簡単ですけど、「どうクリアしてやろう」ってゲーム感覚で楽しむようにしたり、嫌な空気になりがちな現場に当たってもなるべく笑顔で楽しそうにやったりしていると、本当に少し楽しく思えてきたりするんですよね。
——自分の気持ちを楽しい方に持っていくということですね。
梶:最初は辛かったり苦しかったりしても、プラス思考の連続で考えていくと、だんだんと楽しい、もしくはやりがいのあるものになっていった気がします。
もちろんうまくいかないこともありますが、そういった経験の方があとあと記憶に残って自分の糧にはなるので、それもプラスになってますね。
笑い話や苦労話って、話のネタにもなりますし(笑)
——“はたらく”ことの目的はどこにあると思われますか?
梶:仕事って何かしらのやりがいを見つけて取り組むものだと僕は思ってるんです。
やりがいって何か1つあればいいですよね。
——例えばどういったことをやりがいに感じて仕事されてきたんでしょうか?
梶:現場に関わる人とのコミュニケーションを楽しむこと、良い作品が完成した喜び、難しいことをクリアした達成感、人に感謝される嬉しさ、自分が思うように仕事をコントロールできた満足感、お金儲け。
何でもいいんですけど、1つの仕事で最低1つは自分なりのやりがいを見つけるようにしていました。
やりがいをもって取り組むから、楽しく仕事できるんだと思います。
——“はたらく”を楽しもうとしている人にメッセージをお願いします。
梶:気になることがあったらまず実際にやってみることをお勧めしたいです。合わないなと思ったら若いうちは次にチャレンジできるし、全てに全力で取り組んでいれば必ずそれは次の経験にも生かされると思います。
——梶原さんも次のステップにチャレンジされたんですもんね。
梶:それに、やりたいことが必ずしも自分に一番合っている仕事だとは限りませんよね。
やりたいと思って始めてもうまくいかないってこともたくさんあると思います。
逆に、やりたいと思う仕事じゃなくても、それが「やれる」仕事だったらどうでしょうか。そこに達成感が生まれて社会に認められて、という経験が仕事へのやりがいに繋がることもあると思います。
とりあえず興味を持った所に、思い切って飛び込んでみてはどうでしょうか!
- 梶原 将門(かじわら まさかど)さん
- CM制作/アシスタントプロデューサー
1987年4月6日生まれ。日本大学演劇学科卒業後、CM制作会社に入社。アシスタントプロデューサーとして制作の現場を一から学び7年間勤務。2019年4月にエージェンシーへ転職。
転載元:CAMP
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