「オカネコ」を運営する400Fは、全国の「オカネコ」ユーザー894人を対象に「オカネコ 暗号資産に関する調査」を実施し、結果を公表した。

■堅実投資層の「スパイス」化、4割が暗号資産を保有

NISAまたはiDeCoを「利用している」層は88.4%(NISAとiDeCoの両方:36.0% 、NISAのみ:50.0%、iDeCoのみ:2.4% )に上った。

NISAまたはiDeCoを利用しているか

また、暗号資産を「現在保有している」層は40.8%に達する結果に。

現在、暗号資産を(仮想通貨)を保有しているか

この結果に同社は、「守りの資産形成」を担うNISA、iDeCo利用層が、同時にハイリスクアセットである暗号資産を組み込む「分散バランス型」の投資スタイルが定着していると考察。

■市場の最大の課題は「税制の複雑さ」離脱理由のトップで価格変動を上回る

暗号資産投資における最大の不安要素は、「価格の乱高下」(61.4% )がトップであるものの、「税制が複雑なこと」(60.0% )が僅差で続くほぼ同率のトップ2となった。

暗号資産投資における最大の不安要素

さらに、暗号資産の保有をやめた過去保有者(離脱組)に理由を尋ねたところ、「税制(確定申告など)が複雑で手続きが面倒だったため」が22.2% で最も多く、「価格の暴落や乱高下に耐えられなかったため」(19.4% )を上回っている。

暗号資産の保有をやめた理由

同社は、市場の課題が価格変動という市場リスクよりも、制度的な未整備が理由の離脱者が多く、これが投資家層の継続的な参入を妨げる最大の障壁となっている実態を明確に示す結果となったとしている。

■投資目的は「長期的な資産形成」が最多、意識は「投機」から「投資」へ

暗号資産を保有する主な目的として、「長期的な資産形成の手段にしたい」が62.7% で最も多く、次点の「短期的な値上がり益を追求したい」15.1%と大きく差をつける結果に。

これは、暗号資産を長期的なアセットクラスと捉える意識が、大多数の投資家間で浸透していることを示していると同社は考察している。

暗号資産を保有する主な目的

■投資スタンスは「中立派」7割で多数 、今後リスクを取る意向の「積極派予備軍」は4割

投資スタンスは、「中立派」(リスクとリターンのバランスを重視)が70.6% と大多数を占める結果に。

その中で、今後1年間で「よりリスクを取る方向へ変える意向がある」層(非常に強く意向がある、やや意向がある)は、合計40.0%に上り、現在の安定志向を保ちつつも、市場の上昇期待を背景にリスクを取り始める「積極派予備軍」が潜在的に4割存在していることがわかった。

投資スタンス

■情報源はSNSと専門メディアが拮抗し、情報リテラシーの二極化を示唆

暗号資産に関する信頼している情報源は「専門メディア/公式レポートやニュース」63.0%が1位である一方、「SNS(X、YouTube、インフルエンサーなど)」も58.9%と高い信頼を得ており、情報源が拮抗している実態が明らかに。

暗号資産に関する信頼している情報源

<参考>
家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ『オカネコ 暗号資産に関する調査