川崎市と小田急電鉄は、ごみ収集車の運行管理をサポートするシステム「WOOMS(ウームス)」を活用し、「ごみ分別率の向上」をテーマとした実証実験を10月13日より開始すると発表した。

ごみ分別率向上の実証実験を10月13日より開始
「WOOMS」は、インターネット上のソフトウェアを利用したごみ収集サポートシステムで、各収集車にGPS機能付きのタブレット端末を配置して利用。
収集ルートの作成やナビのほか、収集状況等の即時共有、収集職員が撮影した画像を位置情報と紐づけて共有することも可能となっている。また、任意地点での注意事項表示機能もあり、見通しの悪い交差点や集積所ごとの取り決め等の情報も共有できるという。
収集車の運転速度や運転時間などもデータ化し、収集業務全般を「見える化」することで、ドライバーのスキル平準化や負担軽減が可能とのことだ。
川崎市と小田急電鉄は、同実証期間中、「WOOMS」を通じて収集車等の運行管理を行いながら、下記の2テーマに基づいた取組を行う予定としている。
・普通ごみへのプラスチック製容器包装の混入状況の把握
普通ごみ収集時にプラスチック製容器包装の混入が目立つ集積所等を発見した際、収集職員が「WOOMS」を活用し、発見場所や混入状況を共有。その情報から地域や集積所の特性を把握することで広報等に活用できるか検証するという。
・段ボール等の古紙収集の効率化
普通ごみ収集時に「WOOMS」を通じて排出地点や状況を確認して即時共有し、その後別の車両により巡回・回収することで、効率的な収集と資源化量の増加が可能かを検証。
なお同実証では、川崎市は実証フィールドを提供し、得られたデータを活用した広報や効果分析を行うほか、同実証に関する情報、意見等を提供。小田急電鉄は同実証に必要となる「WOOMS」の資機材を無償で提供するとしている。
同実証期間終了後は、プラスチック製容器包装等の混入状況に関するデータや発見件数、古紙の収集実績、職員へのアンケート等により導入効果を検証や課題の抽出、今後の取組を検討していくとのことだ。
■実証実験概要
実証場所:神奈川県川崎市高津区及び宮前区(宮前生活環境事業所の所管エリア)
宮前生活環境事業所の所在地:〒216-003 川崎市宮前区宮崎172
集積所数:約15,000カ所
実証期間:2025年10月13日~12月13日(予定)
対象車両:川崎市直営の普通ごみ収集車等(40台)