ライフマップは、全国の高校生を対象に「将来に対する不安や考え方」に関するアンケート調査を実施し、結果を公表した。
調査によると、「将来について考えるとき、不安に思う“社会のこと”はあるか」との質問に対し、最も多かった回答は「お金・物価の問題(収入や生活費など)」で60.5%となった。以下、「就職できるかどうか」が50.0%、「働き方(ブラック企業、長時間労働など)」が45.4%で続いた。経済的な将来不安が高校生にも深く浸透している実態が明らかになった。

また、将来に前向きになるために「こんな授業があればよい」と思う内容としては、「職業体験ができる授業」が42.7%で最多となり、次いで「お金・暮らしについて学べる授業」が36.0%、「自己分析の授業」が33.3%であった。これらの授業に対するニーズは、前問で示された「お金」や「就職」に対する不安と密接に関係しているという。

高校生が「将来について前向きに考えられる」と感じる場面については、「得意なことや好きなことが見つかったとき」が50.0%で最も多く、「誰かに『向いているかも』と言われたとき」が39.5%、「将来なりたい職業を見つけたとき」が27.6%と続いた。自分の強みを見つけたり、他者からの後押しを受けたりする経験が、進路選択のきっかけになっている傾向がうかがえるとしている。

さらに「理想とする未来の自分像」に関する自由回答では、経済的・精神的な安定を望む声が目立ったという。「お金に困らない生活」「奨学金返済に悩まない」「公務員として安定した生活」といった具体的な回答が寄せられた。また、「自分らしく生きる」「周囲に流されず自分の軸を持ちたい」「仕事と趣味を両立させたい」など、等身大の幸せや暮らしやすさを求める声も多く見られたとのことだ。
今回の調査では、高校生が描く将来像の多くが、現実的で持続可能な生き方に基づいており、物価上昇や雇用不安といった社会的背景の影響を受けていることが明らかになったとしている。
【調査概要】
実施主体:ライフマップ
調査対象:全国の高校生
有効回答数:152人
調査期間:2025年4月1日~2025年5月30日
調査方法:高校訪問によるアンケート調査
※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があるとのこと。
<参考>
出典:ライフマップ『高校生の将来に対する不安や考え方についての調査』