2019年6月7日、NTTドコモ(以下、ドコモ)はDeep Learning技術を活用して画像の特徴を解析・データベースから類似度の高い画像を高速に検出する「類似画像検索システム(以下、本システム)」を開発し、ファッション分野などのECサイトにソリューションを提供しているナビプラスへの提供を開始すると発表した。

本システムは、ドコモのAI技術を活用した画像認識エンジン。NTTグループのAI「corevo®」を構成する技術だ。

従来の通販サイトのレコメンド機能では、利用者が過去にどんなアイテムを購入・閲覧したかなどの行動履歴情報や、アイテムのサイズやブランドなどの属性情報などをもとに、おすすめのアイテムが表示される。

本システムを導入することで、クリックされたアイテム画像に類似したアイテムを、レコメンド表示することが可能。初めての利用者でも多数のアイテムの中から、自分の好みに合ったアイテムを手軽に見つけることができるようになる。

なお、本システムでは画像の「種類、柄、色」を解析する。そのため、ファッション以外でも、アイテムのデザインが購入の決め手になるような分野に適しているという。

今回ドコモが本システムを提供するのは、利用者の行動履歴情報やアイテムの属性情報からレコメンドを行うサービスである「NaviPlusレコメンド」。これにより、ナビプラスは種類や柄、色の似たアイテムをお薦めする「レコピク」機能を「NaviPlusレコメンド」に追加する。

2019年6月10日には、式古着通販サイト「RAGTAG Online」で「レコピク」機能を利用し、「似ているアイテム」の表示を開始。幅広いアイテムのレコメンドを可能にすることで、サイトの利便性や購買率の向上を期待できるようになる。

「類似画像検索システム」・「NaviPlusシリーズ」の概要

 「類似画像検索システム」は、Deep Learning技術を活用して、画像の特徴を解析し、データベースから類似度の高い画像を高速に検出するシステム。

ファッションの領域において、種類・柄・色の3つの切り口でアイテムを解析し、類似したアイテムを抽出することができる。

認識する要素は、種類(コート、カーディガンなど)・柄(無地、ボーダーなど)・色(ピンク、イエローなど)。

「NaviPlusシリーズ」は、「レコメンド」「サイト内検索」「レビュー」「フォローメール」の各エンジンで構成される統合型のマーケティングソリューション。

サイト利用者に対するコンテンツとナビゲーションを最適化し、販売機会を最大化する。