三菱ケミカルグループは、同社の植物由来のバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO™(デュラビオ™)」が、スズキのコンパクトSUV新型「フロンクス」のフロントグリルに採用されたことを発表した。
DURABIO™は、再生可能な植物由来原料「イソソルバイド」を用いて作られるバイオエンジニアリングプラスチックで、枯渇資源である石油の消費量を削減できるうえに、原料となる植物が成長過程で二酸化炭素を吸収するため、温室効果ガスの低減にも貢献できる素材だという。
耐衝撃性、耐傷付き性、発色性に優れ、自動車の内外装部品、光学・電子デバイス部材、日用雑貨など幅広い分野へ展開が進められているとのことだ。
DURABIO™は、2021年末欧州で発売された「S-CROSS」以降、これまでに「スイフト」「スペーシア カスタム」「VITARA」といったスズキの国内外の車種で、フロントグリルへの採用を拡大。
今回の「フロンクス」でも、耐衝撃性および耐候性に加え、着色剤を配合するだけで光沢のある高度な意匠性を実現し、従来必要であった塗装工程を省き、製造時に発生するVOC(揮発性有機化合物)を低減するという優れた特性が評価されたとしている。
同社グループは、DURABIO™の展開を通じ高付加価値な製品を提供するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献していくとのことだ。