奈良県野迫川村とゼロスペックは、9月に「ライフラインとしての灯油供給の安定化による見守りプラス事業」の契約を締結したと発表した。高齢化と人口減少が進む野迫川村では、最新のIoT技術を活用し、効率的な灯油配送と地域住民の見守りを実現する取り組みを開始している。
野迫川村は、人口350人で日本一人口が少ない村(離島を除く)であり、高齢化率は50%に達している。また、唯一のガソリンスタンドの廃業を受け、村が中心となって事業継承を検討し、一般社団法人による運営を行っている。
今回のプロジェクトでは、全世帯の灯油タンクにスマートオイルセンサーを設置し、ゼロスペックの自動発注配送管理システム「GoNOW」による遠隔管理を導入。
GoNOWはセンサーを使って灯油の残量を監視し、データを可視化することで最適な配送時期とルートを提案するシステム。これにより配送回数を削減し、労働人口の減少やCO2排出抑制といった社会的課題の解決にも貢献するとしている。
野迫川村とゼロスペックは、今回の取り組みを通じて、過疎地におけるインフラ維持と地域見守りを実現する新たなモデルケースを構築し、今後も協力してプロジェクトを進めるとのことだ。