日本赤十字社(以下、日赤)は、9月1日の「防災の日」および関東大震災100年を機に、現代の国民の防災意識や備えの実態について、全国の男女合計1,200名を対象に調査を実施し、結果を公表した。
■調査結果ハイライト
防災の日が1923年の関東大震災に由来することを「知らなかった」と回答した国民は49.2%。特に若年世代では、由来を知らない人が多いという結果となった。
また関東大震災については、「どのような災害か内容までは知らない」と回答した人は35.9%、「全く知らない」と回答した人が8.4%で、4割を超える国民にとって、過去の大規模災害に対する歴史認識が薄れている状況が判明。
「近い将来、自然災害に遭うかもしれない」と考える頻度で最も多かったのは「月に1度くらいの頻度」で26.1%。半年に1回以下の頻度で考える人が54.5%と、日常生活で災害発生を想定する機会が少ないことが明らかに。
居住地での防災対策について、「避難場所の確認」が50.3%、「ハザードマップの確認」が45.4%となり、それ以下で大きく数値が減少。特に「何も対策はしていない」と回答した人は23.9%と、4人に1人が無策であることがわかった。
また、地域での防災訓練に「1度も参加したことはない」と回答した人は70.8%。
家庭の防災備蓄品について、「十分に備えている」と回答した人は9.0%、「十分ではないが、一応備えている」と回答した人は59.7%。一方、外出時の防災グッズについては、「何も備えていない」と回答した人は63.4%であった。
【調査概要】
調査名:防災の日に関する意識と実態調査(2023年)
調査対象:10代/20代/30代/40代/50代/60代以上の男女各100名、合計1,200名
調査方法:インターネット調査(楽天インサイト)
調査機関:2023年7月25日~28日
<参考>
日本赤十字社『防災の日に関する意識と実態調査(2023年)』