ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)は4月1日より、社員一人ひとりのニーズにあわせて働く場所や環境を選択できる人事制度「どこでもオフィス」の拡充(以下、新制度)を開始し、居住地の全国拡大や飛行機出社などが可能になったと発表した。
<新施策の概要>
(1) 居住地の選択肢を拡大
従来は、働く場所は個人の創造性が発揮される場所とし、制限は設けていなかったが、居住地は、出社指示があった際に午前11時までに出社できる範囲に限定していた。本日より、日本国内であればどこでも居住できるようになる。
(2) 通勤手段の制限を撤廃
従来は、通勤手段は電車や新幹線、バスのみとしており、特急や飛行機などは認めていなかったが、本日より、特急や飛行機、高速バスでの出社も可能に。
(3) 交通費の片道上限を撤廃
従来は、交通費の上限は、片道6,500円/日、15万円/月としていたが、本日より、片道上限を撤廃。
(4) 「どこでもオフィス手当」の増額
働く環境を整備するための「どこでもオフィス手当」を1,000円増額し、毎月最大10,000円の補助(どこでもオフィス手当5,000円+通信費補助5,000円)を支給。
(5) 希望者へのタブレット端末の貸与
社員のさらなる生産性向上を目的として、希望する正社員に対し、業務用PCとは別に新たにタブレット端末を貸与。社員の業務スタイルやニーズにあわせて最適なデバイスを選択可能。
(6) 懇親会費の補助
コミュニケーションの活性化を目的に、社員間で行われる懇親会の飲食費用を、1人あたり5,000円/月 まで補助。
<対象>
全国の正社員、契約社員、嘱託社員 約8,000名
同社が社員に対してアンケートを行ったところ、約90名の社員が「新制度を利用する」、約170名の社員が「新制度の利用を検討している」と回答したという。
また、新制度に対して98%が「とても良いと思う」「良いと思う」と回答しており、多くの社員が新制度に対して前向きな印象をもっていることがわかったとのことだ。
さらに、北海道や沖縄県などといった遠方への転居を決めた社員もいることがわかったとしている。
新制度を「利用する」もしくは「利用を検討している」「機会があれば利用したい」とする理由として、最も多かったのは「安くて広い土地や住宅が手に入るから」(49%)、次いで「気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたいから」(48%)が多く、他にも、子育てや介護、自治体の地域活性化に関する取り組みなどを理由に新制度を活用しようとしている社員も多数いることが判明したという。
常務執行役員 CCO兼 コーポレートグループ ピープル・デベロップメント統括本部長 湯川 高康氏は「プライベートや家族との時間が充実することで安心して仕事に集中でき、その結果としてパフォーマンスがさらに向上すると考えているので、会社として働き方の選択を増やすのは正しい進化だと思っています。そのような考え方を根底に、本日4月1日より、居住地の全国拡大や飛行機出勤など、より柔軟な働き方を選べるようにしました。」とコメントしている。