ミクシィのVantageスタジオが提供する家族向け写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」(以下「みてね」)は、子どもやその家族を取り巻く社会課題の解決を目的とする「みてね基金」の活動に取り組み、2020年7月より約一年にわたり実施した「みてね基金」第一期の助成活動が終了したことを発表した。

みてね基金

■「みてね基金」第一期の概要

【対象事業】新型コロナウイルス感染症の影響で緊急支援が必要となった子どもやその家族を支援する事業
【助成期間】2020年7月1日〜2021年6月30日
【採択団体数】53件
【助成金総額】301,012,305円

■コロナ禍の変化、キーワードは「オンライン化」「食料・物資支援」「居場所」

「みてね基金」第一期は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で緊急支援が必要となった子どもやその家族を支援する活動を対象に、53団体を支援したという。

コロナ禍真っ只中で実施した一年間・53団体の活動レポートから、「オンライン化」「食料・物資支援」「居場所」という3つのキーワードが浮かび上がったとのことだ。

<オンライン化>
対面での支援が縮小・不可能となり、様々な支援のオンライン化が急務に。また、オンライン化が進むにつれ、IT環境が整っていない家庭は支援が受けられず、さらなる格差拡大に繋がる懸念も浮き彫りとなったという。

<食料・物資支援>
雇い止めによる収入の減少や、休校による食費の増加・IT環境の整備といった支出の増加により、食料や日用品といった生活物資の購入にも困る世帯が増え、それに応える形で食料・物資支援活動が拡大。

また、物資を届けるために自宅に直接訪問することによって家庭の状況が把握でき、別の必要な支援につなげることができたケースも見られたとのことだ。

海外で活動を行う団体も支援しているため、ケニアとウガンダでは子どものいるHIV陽性者の家庭への食料・日用品支援なども行われていたという。

<居場所>
2020年は、児童虐待の疑いで警察が児童相談所に通告したケースが初めて10万人を超えに。家に居場所がないと感じる子どもたちの行き先(図書館、居場所支援施設など)がコロナ禍で閉ざされ、さらなる家庭環境の悪化につながるケースが増えたとしている。

なお、子どもが24時間・毎日家にいる状況が、親にとっても大きなストレスとなるケースもあり、オンライン化だけでは解決できない課題も浮き彫りとなったという。

支援策として、感染予防対策や人数制限を行った上で、親と子どもが離れて過ごせる居場所の提供を行うケースが見られ、また居場所を利用する子どもの親ともコミュニケーションをとり個別相談に乗ることで親の心のケアも行うほか、食料・物資支援等の活動情報を伝えるなどして生活支援につながったケースもあったとのことだ。

■53団体の資金使途から見る「みてね基金」

「みてね基金」第一期助成先53団体の支払明細書を集計し、「みてね基金」の助成金を含む資金の使用用途を分析したという。

分析結果から、主にコロナ禍で困難に直面した子どもやその家族を直接的に支援する人材の費用、支援物資購入や支援活動のオンライン化に伴う費用として使われていることがわかったという。

また、資金以外の支援の必要性も見えてきたとのことだ。
詳細URL:https://fund.mitene.us/n/nff78bd937a38

■第二期20団体は中長期で資金&伴走支援を実施中

「すべての子どもやその家族が幸せに暮らせる世界」の実現に向けて、「みてね基金」第二期では20団体に約6億円の助成を実施。

2つの助成プログラムを実施しており、ひとつは、他の団体や地域にも波及しうる革新的で優れたアイデアを持つ団体へのまとまった資金・支援提供を行う「イノベーション助成」、もうひとつは、子どもや家族に寄り添いながら地道に活動を続けている全国各地の団体の成長への資金・支援を行う「ステップアップ助成」だという。

「イノベーション助成」は最長3年、「ステップアップ助成」は最長2年に渡り資金およびスキル提供などの伴走支援を行う予定で、現在は、各団体それぞれの強みを生かしながら、広いソーシャルインパクト・深いソーシャルインパクトに向けて取り組んでいる最中としている。

「みてね基金」は引き続き、各団体をサポートしていくとのことだ。