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近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)への関心が高まり続けていたが、リモートワークへシフトせざるを得ない状況の今、DXは多くの企業にとって喫緊の課題となった。
現状、そして未来を見据えた時にいかにDXへ適応することが重要で、自身もDX人材になる必要があると理解しているビジネスパーソンも多いはずだ。しかし、実際に普段の業務にどう関わってくるのか、何を学べば良いのかピンと来ていないかもしれない。
DXと聞くと企業主導で大規模に実施されるイメージがあるかもしれないが、決してそんなことはない。企業、部署、チーム、個人、あらゆる粒度でDXは推進されなければならない。
ここで、そもそもDXとは何か、世界最大級の動画学習プラットフォーム「Udemy」でDX講座を公開している箕輪 旭氏に話を伺うとともに、その“実践方法”を学べる9つの動画も紹介しよう。
Udemyでは2021年4月5日〜8日まで新年度スタートセールを開催中
DX=データを蓄積し、活用できる状態にシフトすること
──あらためて、DXとはどういったものなのでしょうか。
箕輪 DXとは、単純にデジタルテクノロジーを業務に取り入れるだけの行為を指す言葉ではありません。
あらゆる情報をデータとして蓄積し、テクノロジーを用いて活用することで、新事業の創出やコスト削減など、新たな価値を生み出せる環境へシフトしていくことです。
──DXは企業単位で推進するイメージがありますが、個人としても向き合うべきなのでしょうか。
箕輪 はい。DXに積極的に関われるかどうかは、今後のキャリアに大きく影響します。
おっしゃる通り、既に多くの企業がDXに取り組み、様々な仕事がAIをはじめとしたあらゆるテクノロジーに切り変わっています。
つまり、テクノロジーを扱う側にならなければいずれ働く機会を失う可能性が高いんです。個人的には、将来はExcelを使えるということと同じレベルでAIを使えるか、が問われる時代が来ると思っています。
今や、生活の隅々にテクノロジーが関わっています。アナログだと思う領域でも、ほとんどの場合テクノロジーが入り込んでいますね。例えば、直近大流行していたタピオカドリンク。商品そのものは実店舗で売られ、テクノロジーはほとんど関係ありませんが、ブームに拍車をかけたのはInstagramなどのSNSです。近年、国内映画において歴代興行収入1位を獲得したアニメ作品も、Netflixなどのオンデマンドサービスでの配信が人気を後押しする要因となりました。
──営業担当者やマーケターなどの非技術職でも、DXに対する理解を深めるべきなのでしょうか。
箕輪 はい。むしろ非技術職の方こそ、デジタルテクノロジーを理解し、活用して新たな価値を生み出す側に回れば、キャリアの幅が大きく広がると思います。
──ただ、専門知識も技術もない場合は、学び始めるのに躊躇してしまう人も多いと思います。
箕輪 エンジニアやデザイナー以外の職種だと「自分でやるのは無理だ」「ハードルが高すぎる」と感じる方は多いかもしれませんね。しかし、実際はかなりハードルが下がってきているんです。
例えば、AI関連の技術がなくても画像認識のサービスを作れてしまうし、プログラミングができなくても簡易なアプリならすぐ作れてしまう。現在は、営業、マーケティングなどの非技術職に就いていても、専門技術なしでテクノロジーを扱う側に回れる環境が整っています。
──DX人材になるために、どのような技術を扱えるようになればいいのでしょうか。
箕輪 この質問はよくいただくのですが、実はこれだと言えるものはありません。特定の技術を扱えるようになっても、それで一生食べていける訳ではないからです。テクノロジーは日々進化しています。DX人材を目指すなら、その時その時の最先端技術を常にキャッチアップし、取り入れていくという「マインド」を大事にしてください。
ベストではなくベターの選択を念頭に、まずはやってみることです。そのうえで、技術をどう扱うべきか、自分に必要かどうかを自分で判断していきましょう。
DX人材への第一歩を踏み出したい方に。おすすめのUdemy講座
では、DX人材となるためには何から始めて、何を学べばいいのだろうか。「DX人材に向けて一歩踏み出してみたい」と思った方におすすめとなるDX関連講座を紹介しよう。
Udemyとは
世界で4,000万人の学習者数を誇る、アメリカ発世界最大級のオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」は、デザインの基礎やプログラミングなどのテクノロジーからマーケティング、ビジネススキルまで、様々な分野の講座をそろえている。各業界の最前線で活躍するプロが講師を務めており、最新かつ高品質なコンテンツが充実している点が魅力だ。
会員登録は無料で、講座単位で課金する形式だ。無料講座もあるため、気軽にスタートできる。今回は、15万以上ある講座のなかから、日本人向けのDX入門講座を9つ厳選した。現代のDX人材に不可欠な要素を網羅的に学べるものを紹介するため、気になるテーマがあればぜひ受講してみてほしい。
Udemyでは2021年4月5日〜8日まで新年度スタートセールを開催中
◆新年度スタートセール概要
【期間】
2021年4月5日 ~ 2021年4月8日
【価格】
1,380円~
DX人材となるための9つの重要講座
①今日から始めるデジタルトランスフォーメーション!テクノロジーの仕組みからデータ活用基盤のつくりかたまで
<概要>
バズワード化したものの、いまだにその定義の定まりづらい「デジタルトランスフォーメーション」。本講座では、テクノロジーへの理解が浅い初心者でも理解しやすいようDXの全体像を解説したうえで、マーケティングやHRなど、各職種におけるDX事例を紹介する。自身が担当している業務とDXがどう繋がるのかイメージしやすいよう設計しているのでDX入門としておすすめの講座だ。
<こんな方におすすめ>
▼DXについてゼロから学びたい
▼非技術職だが、DX人材となるためデジタル技術への理解を深めたい
▼DXを自身の業務に取り入れるためのヒントが欲しい
②手を動かして学ぶプロダクトデザイン入門!デザイン思考・プロトタイピング・アジャイルの考え方と実践
<概要>
DXを推進する立場になりたいなら、確実に理解しておきたいのが「デザイン思考」だ。近年、ビジネスの現場でよく耳にするようになったものの、まだまだ正しく理解・実践できているビジネスパーソンは少ないように思う。最新テクノロジーを活用して新プロダクトを企画し、実現するためにはどのようなインプットが必要なのか。プロダクト開発はどのように進めていくべきなのか。これらを適切に判断するためには、デザイン思考が鍵となる。どのような技術を扱うにしろ、大前提として理解しておきたい分野だ。
<こんな方におすすめ>
▼アプリやサービス、製品の企画から設計まで自分でやってみたい
▼最新技術を取り入れて自身の業務をアップデートしたい、新規事業を創出したい
▼ただインプットするだけでなく、ワークショップを交えながら学びたい
③UXデザイン超概論 〜 ゼロから正しく理解しよう 〜 複数のワークで理解を促進、自分ごとに落とし込む
<概要>
DXを推進するためには、UXデザインへの理解も欠かせない。UX(User Experience)をデザインすることは、新たな体験価値を創造することといえる。蓄積したデータとテクノロジーを活用し、新たな価値を生み出すという本質的なDXに取り組みたいのであればおさえておきたい分野だ。
本講座では、デザインの基礎知識がない初心者でも理解しやすいよう、ワークをいくつか交えながらUXデザインの基本を学べるコンテンツをそろえている。
<こんな方におすすめ>
▼非デザイナーだがUXを理解したい
▼DX関連のプロダクトオーナーを目指している
▼デザイナーとしてのキャリアの幅を広げたい
④【最新G検定対応】 DX推進者に不可欠なAI・機械学習の基礎と精度の測り方
<概要>
現在、DXを推進するうえで要となる技術の1つがAI・機械学習だ。今やあらゆる領域でAIが活躍している。マーケティング、セールス、HR、経理など非技術職の現場でも、業務効率化や最適化を促すためにAIを用いたサービスが導入されつつあり、気づかないうちに恩恵を受けているかもしれない。ただ、これからは、AIの恩恵を享受するだけでなく、活用したり、AIの精度を正しく評価したりする側に回る必要がある。本講座では、専門知識がない方でもAIを理解し、正しく評価するためのポイントを解説している。一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)のG検定(ジェネラリスト検定)にも一部対応しており、試験対策としても有用だ。
<こんな方におすすめ>
▼今後必要不可欠となるAIと機械学習の違いなどの知識を得たい
▼これからAI関連の技術を習得しようと考えている
▼社内のAI関連プロジェクトに参画しようとしている
⑤超初心者がゼロからIT基礎知識とAWSの基礎力を獲得する講座【AWS操作を通してインフラやIT知識を獲得】
<概要>
当たり前のことだが、あらゆるテクノロジーはインフラ環境が十分でなければ成立しない。AI・機械学習もIoTも、サーバー、ネットワーク、データベースがなければ稼働できないからだ。テクノロジーを扱う側に回るのであれば、インフラ周りの構造を理解したうえで、サーバーダウンやシステムエラーなど、想定されるリスクへの対処法も知っておくと良いだろう。本講座では、非技術者でもわかりやすいようインフラ、ITについて解説。Amazonが提供するクラウドサーバー「AWS(Amazon Web Services)」を実際に扱いながら理解を深めていく。
<こんな方におすすめ>
▼DXを推進する立場になりたいので、まずは最低限のインフラ関連知識を得たい
▼経営者、プロダクト責任者としてインフラ関連のリスクを理解したい
▼IT企業に入社したばかりのため、まずは基本知識を網羅的に習得したい
⑥90分短期集中!現役システムエンジニアのためのDXプロジェクト実践マネジメント
<概要>
本講座は、実際にDXプロジェクトを推進するにあたり必要なスキルを学ぶことができる。AI・機械学習やIoTなどを駆使した企画の立案・要件定義~設計・システム開発、運用方法までを具体的に解説しており、プロジェクトをマネジメントする立場として確実におさえておきたいリスクや対処法まで網羅している。講師自身の経験をベースに作成されたため、実践的な内容になっているはずだ。エンジニアやディレクターでDX関連プロジェクトの責任者となる可能性がある方なら、ぜひ受講をおすすめしたい。
<こんな方におすすめ>
▼DXプロジェクトの責任者になった
▼将来的には自分でDXプロジェクトを推進したい
▼DXを実行するうえでのリスクマネジメントを学びたい
⑦ やさしい実用統計 Pythonによるデータ分析入門
<概要>
AI・機械学習を扱う場合、膨大なデータを処理し、分析しなければいけない。ビッグデータを扱えるのはエンジニアやデータサイエンティストだけで、高度な専門知識が必要と思われている方が多いかもしれないが、実はプログラミング言語の「Python(※)」の基礎を学べば、初心者でもある程度のデータ分析は実施できる。本講座では、非技術職の方でもデータ分析を行えるよう、記述統計の理論とPythonによるデータ分析方法を解説している。
エンジニアに頼らずデータ分析を実施できるようになれば、AIなどの最新技術を扱いやすくなるうえ、DX推進のスピードを格段に早められるだろう。データ分析を進めるにあたり、最もリソースを割かれるのは実はデータ加工のフェーズだ。特に、データを分析可能な状態にするためのデータクレンジングはかなりの工数を割かれる。本講座ではあえて、データクレンジングの苦労がわかるワークショップを用意している。DXに取り組みたいという強い意志がなければなかなか遂行できない領域だ。この講座を通して、自身のDXに対する本気度を測ってみるのも良いかもしれない。
<こんな方におすすめ>
▼自力でデータ分析を実施できるようになって、施策をスピーディに実行したい
▼データサイエンティストやエンジニアと建設的な議論がしたい
▼統計の基本をゼロから学びたい
⑧文系出身・数学がニガテ・知識ゼロの方大歓迎!社会人のための統計活用力養成講座 ~ データサイエンスの基礎を攻略!
<概要>
⑦の講座紹介でも解説した通り、統計の理解やデータ分析スキルは、DX人材を目指すうえで不可欠と言ってもいい。ただ、文系出身の読者にとっては苦手意識が先行しているのではないだろうか。数学の基本理解がなければ、統計もPythonも理解できるわけがないと考えてしまいがちだ。本講座は、そう感じている人にこそ役立つものとなっている。この講座の講師は国立大学で文系学生向けの「データサイエンス基礎講座」「教育測定・評価論」を担当しているため、数学や統計に苦手意識がある人にもわかりやすい内容となっている。
<こんな方におすすめ>
▼DX推進の基盤となるデータ分析に興味はあるものの、苦手意識が強い
▼統計学を勉強しようとしたが、挫折した経験がある
▼文系だけどキャリアの幅を広げるためデータ分析スキルを身につけていたい
⑨みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習 【2020年最新版】
<概要>
データ分析だけでなく、AI・機械学習も、実は複雑な専門知識がなくても一定のレベルのものであれば自力での開発が可能だ。本講座では、プログラミング経験が無い初心者でもPythonのコードを書けるようになるまでの道筋を示している。Pythonをある程度扱えるようになれば、AI・機械学習を用いたサービスのプロトタイプを自分で作れるようになり、DX人材としてのレベルが一気に高められる。中学レベルの数学さえ理解できていれば問題ないため、文系・理系関係なく、AI・機械学習を扱いたいあらゆる方に開かれた講座といえる。初心者向けでも基本解説に終始することなく、実際にコードを書く過程まで網羅されているのが魅力だ。
<こんな方におすすめ>
▼注目されているPythonを学びたいが、守備範囲外のため手が出なかった方
▼AIを活用した新サービスのプロトタイプを作りたい
▼プログラミングを学びたいが、ハードルが高くて躊躇している
※上記で表示している価格は本キャンペーン期間中の価格で、期間終了後の価格は異なります。また、紹介した講座名や講座内容は記事執筆時点のものです。講座の一部はセール対象外となります。あらかじめご了承ください。
DX社会に自身を適応させよう
DXのように、情報の鮮度が重要で、かつ専門性の高い領域においては、最前線で活躍するプロによる最新情報が盛り込まれた講座を受けられる、Udemyのようなプラットフォームが学びの場としては最適な一つの手段といえるだろう。
ここまで紹介した講座に興味を持ってみることも、自身をDXさせていくための第一歩となりうるのではないだろうか。思い描くアウトプットを実現するためにはインプットすべき事柄への興味を持ち、まずやってみることが重要で、これはDX人材になる道筋においても同様だ。
大きな話になりがちなDXは、実は私たちの生活と隣り合わせのものとなっている。そのDXの進展に対していかに対応できるかどうかが、今後の働き方やその中でのキャリア形成、果ては属する企業の発展、自身の新たな道を切り拓くことに繋がる。
紹介してきた講座を一つのきっかけとして捉え、自身のDX化を図ってみてはいかがだろうか。
Udemyでは2021年4月5日〜8日まで新年度スタートセールを開催中
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オープンソースで運営されているプログラミング言語の一つで、少ないコードで簡潔にプログラムを書くことができ、専門的なライブラリが豊富にあることが特徴としてあげられる。
取材・文:水落 絵理香
写真:西村 克也