ヤフーが提供する、あらゆる機能を無料で利用できる乗換検索アプリ「Yahoo!乗換案内」は、1月7日に東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を対象に発令された緊急事態宣言前後におけるユーザーの利用動向を発表した。
政府は通勤の7割削減を要請したが、緊急事態宣言の期間初日である1月8日朝8時時点の「Yahoo!リアルタイム検索」によると、“満員電車”がトレンドランキング1位になり、発令翌日にも関わらず、宣言前と大きく変わらない駅構内や車内が混雑している様子が投稿されていたという。
そこで、「Yahoo!乗換案内」は、緊急事態宣言発令前後や2020年4月に発令された緊急事態宣言時の「Yahoo!乗換案内」アプリのルート検索数などを比較し、どのような変化があったかを分析。
緊急事態宣言発令後のルート検索数は、発令前の昨年12月より平均約17%下回っているものの、依然として高い水準を保っていることがわかったという。
また、1日の時間帯ごとの利用を前月比でみると、朝のラッシュ時間帯(6時~9時)は今年1月の方が多くの利用があったことがわかったとのことだ。
分析の詳細は以下となる。
ルート検索数の日別推移について
- 集計方法:
「Yahoo!乗換案内」アプリ(iOS版、Android版)で目的地を設定し、ルート検索するごとに1カウントとして集計。集計期間の平日と土日祝それぞれのルート検索数を日別で出し、比較対象期間全体の平均値と比較。 - 集計期間と比較対象期間:
前回の緊急事態宣言時
2020年4月7日~4月19日(比較対象期間:2020年3月1日~3月31日)
今回の緊急事態宣言時
2021年1月7日~1月19日(比較対象期間:2020年12月1日~12月28日)
●平日の比較:
昨年の発令直後の検索数は、約60%まで下がったが、今年の発令直後の平日は約90%までしか下がらなかったという。
●休日の比較:
昨年の発令直後の休日は約30%まで下がった。一方今年は、政府が1月9日~11日の3連休を「我慢の3連休」と呼びかけたものの、休日でも約70%までしか下がらなかったという。
利用時間帯の変化について
- 集計方法:
「Yahoo!乗換案内」アプリ(iOS版、Android版)で目的地を設定してルート検索するごとに1カウントとして集計し、集計期間の平日、土日祝それぞれの平均値と比較対象期間の平日、土日祝それぞれの平均値を10分単位で比較。 - 集計期間:
2021年1月:2021年1月7日~1月13日の平日と土日祝
2020年12月:2020年12月1日~12月28日の平日と土日祝
●平日は昨年12月と比較すると、1日の推移全体の山としては変化がなかったが、朝のラッシュ時間帯(6時~9時)は今年1月の方が多くの利用があった。
●午後8時以降の夜間は、昨年12月の特に土日祝は、午後8時以降も山があったが、今年1月は飲食店の時短営業や午後8時以降の不要不急の外出自粛の要請を受けて、夜間の利用が大幅に下がったとのことだ。
全国の主要駅の利用率について
- 集計方法:「Yahoo!乗換案内」アプリ(iOS版、Android版)で特定の駅名を目的地に設定してルート検索を行うごとに1カウントとして集計し、集計期間の平均値と比較対象期間の平均値を比較。
- 集計期間と比較対象期間:
2021年1月7日~1月13日(比較対象期間:2020年12月1日~12月28日)
●舞浜駅の利用率が前月比で約40%に減少。
●東京の主要駅(東京駅、品川駅、新宿駅)は減少したが、大阪の主要駅(天王寺駅、大阪駅、心斎橋駅)はあまり減少しなかった。
●札幌駅に関しては、12月26日以降、すすきの地区の飲食店への時短要請を解除し、また札幌市内の接待を伴う飲食店への休業要請を時短要請へと緩和されたことから、約120%と前月を大きく上回ったと推察されるとしている。