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人生を歩んでいく中で、お金の悩みはつきものだ。年齢を重ねるごとにその機会は増え、家庭を持つとなると、より一層悩むことが多くなるだろう。それにもかかわらず、私たちはお金について学ぶ機会はあっただろうか。
こと日本においては、多くの人がお金について学ぶ機会がなく、大人になることが多いだろう。大学で金融を学んだとしても、貯金や投資の方法は学べない。
そういった背景から、近年では金融リテラシーを高めるために学べるサービスが登場し、注目を集めている。
お金のデザイン株式会社が事業子会社を本格始動。お金の不安を解消するため「お金の健康診断」をリリース
いつの時代もお金に関する不安というものは、尽きないもの。健康診断のように事細かに教えてくれる人もサービスもないため、将来に不安を抱えつつ独自で調べるしかない。
そんな不安を解消するサービスが登場した。AI搭載ロボアドバイザーTHEO [テオ]を運営するお金のデザイン株式会社は、昨年11月に設立した事業子会社「400F」の本格稼働に乗り出した。
最初のプロジェクトは、30代をターゲットにした「お金の健康診断」のウェブ版サービスだ。事前のトライアルプログラムには株式会社カヤック、株式会社CAMPFIREなど6社が参加した。
プログラムの内容は、プロのファイナンシャル・プランナーがお金の「ドクター」として企業に訪問。独自開発したプログラムを元にお金の健康度を測定し、アドバイスを行うというもの。現在は本サービス実施に伴い、プログラムの拡大を準備中だそうだ。
お金のデザインが実施した20~30代の男女を対象にした「将来の不安に関する調査」(2017年11月実施n=400名)においても、お金について、不安を感じる人が、健康について不安に感じている人を上回っており、より多くの人が、お金の不安を解消できる方法を提供する必要があると考えていた。
今後は、お金に関する将来の不安を解消するためによりカジュアルに、かかりつけ医に相談する感覚でファイナンシャル・プランナーに相談できるサービスの提供を目指している。
浪費家から貯蓄家へ。「bookee」で無理なくお金のパーソナルトレーニング
近年は、生活の中で役に立つ資産運用や貯蓄論などが頻繁に取り上げられている。これらの金融リテラシーを向上させるには今までは独学で学ばねばならなかった。その中で株式会社bookeeは、お金のパーソナルトレーニングサービス「bookee (ブーキー)」の提供を開始した。
「bookee」は、登録者ひとりひとりに専属のコンサルタントがつき、徹底的にサポートを行う。個人のお金の状態や浪費の癖などを把握し、3ヶ月の目標設定をマンツーマンで行う。
お金のプロが最適なアドバイスをしてくれる上に、同社のマネースクール「ファイナンシャルアカデミー」と提携し、オリジナルのカリキュラムを受講することが可能だ。これにより短期間での支出体質の改善が見込まれるという。
これらのサービスに一番注目しているのは、1980~2000年ごろに生まれた「ミレニアル世代」だ。彼らを中心に金融リテラシーの需要は上昇傾向にある。株式会社クラウドポートが行ったアンケートでは、初任給の使い道の1位は「貯金」となった。
また、同アンケートでは初任給を「株などの投資」に使用したと答えた割合は、昨年よりも上がっている。新社会人になったタイミングで、資産運用に挑戦してみると考えている人が一定数存在しているという結果になった。
今後社会を担う「ミレニアル世代」は、「貯金」を優先し資産運用に興味があることが判明した。そのためにもまずは、正しい知識を身につけることつまり、金融リテラシーが重要になってくるのだ。
金融リテラシーを高めて安定した未来へ
お金はなくてはならない、非常に大切なものだ。しかし、これからこの国を担うミレニアル世代の考え方は身を削ってまでお金を稼ぐという方針ではないようだ。
これからの時代は、お金を稼いで消費し、豊かな生活を送るのではなく、余裕を持った生活を過ごすことを目指しているようだ。そのためにはお金に対して正しい知識を身に着けられるサービスを求めているのだろう。
しかし、すでに金融リテラシーの進んでいる米国では、中途半端な金融リテラシー教育はマイナス効果を生むという報告も挙げられている。支出だけではなく、貯蓄や投資などのため方、増やし方も学ぶことで、安定した未来の実現に近づけるのかもしれない。
img:PR TIMES