東京国立博物館、文化財活用センターと凸版印刷は、バーチャル空間に「バーチャル東京国立博物館(以下、バーチャルトーハク)」を開設。
アニメーション映画「時をかける少女」のスタジオ地図・細田守監督とのコラボレーション企画であるバーチャル特別展「アノニマス —逸名の名画—」を、2020年12月19日から開催すると発表した。
同展覧会は東京国立博物館の一部を「バーチャルトーハク」としてバーチャルSNS「cluster」のバーチャル空間内にCGで再現し、その空間内に「時をかける少女」の劇中シーンのために企画された、現実では実現できない特別展「アノニマス —逸名の名画—」を出現させるという。
ユーザーはclusterのプラットフォームを通して自由にその空間内を歩き回り作品を鑑賞することができるという。
14年経っても色褪せることのない「時をかける少女」の世界観と、時代を超えて愛される日本美術を楽しむことができるバーチャル特別展。
また、公開前日の12月18日には展覧会公開記念として、バーチャル特別展の会場内にてトークイベント「時をかける日本美術」を開催。
細田監督と東京国立博物館の松嶋雅人研究員がclusterアバターで登場し、「時をかける少女」をはじめとする現代アニメーションと日本美術の関係についてトークセッションを行うとのことだ。
「時をかける少女」のストーリーで重要な意味を持つ美術作品「白梅ニ椿菊図」(実存しない、映画内のみ登場)。
劇中の展覧会においてこの絵画を中心にさまざまな作品が展示されているという。
今回、バーチャル上でその展覧会を再現した特別展が「アノニマス —逸名の名画—」。
同展では松嶋研究員の監修のもと、国宝「孔雀明王像」や、「玄奘三蔵像」(以上 東京国立博物館蔵)など、作者が不明とされながらも、名品として脈々と受け継がれてきた作品を集めたとのことだ。
映画では全容が明らかにされていない展示内容を、cluster内に開設された「バーチャルトーハク」で公開するとのことだ。