三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、2025年大阪・関西万博(以下、万博)の来場者を概観するため、携帯電話位置情報データを活用した居住地別の推移分析の結果を公表した。

1.居住地別の人口あたり万博来場者数

居住地別の人口1万人あたり来場者数を見ると、地方別では関西が8,355人で最多。

関西内の府県別では大阪府が12,685人と最も多く、次いで奈良県(6,503人)、兵庫県(5,886人)、京都府(4,527人)が続く。関西以外の平均は594人であり、そのうち東海が1,075人と最も多く、次いで四国(796人)、中国(674人)が多くなった。

関西外の都県別では、関西に近い三重県、愛知県、徳島県などのほか、東京都、石川県、神奈川県など、関西から離れていても人口あたり来場者数が多い都県が見られる結果に。

2.居住地別万博来場者の推移

4月以降9月まで、万博の1日あたり来場者数は増加傾向で推移。居住地別に見ると、西日本各地(四国:2.8倍、九州・沖縄:2.7倍、中国:2.6倍)のほか、関東(2.6倍)で増加率が高くなった。

同分析により、万博の開催が関西にとどまらず、国内各地域から多くの来場者を引き寄せていることが明らかに。人口あたりで見ると、関東から四国にかけて一定水準以上の来場者数が確認されていることから、万博が国内において広域的な集客効果を発揮したことが示唆されたと同社は考察。

また、開幕以降、時間の経過とともに、関東や九州方面など、より遠方からの来場者が増加。万博の魅力が時間とともに広まり、全国的に興味・関心が高まることでさらなる集客効果が発現したことを示していると推察している。

<参考>
三菱UFJリサーチ&コンサルティング『2025年大阪・関西万博の来場者分析(国内居住者)