月刊総務は、全国の総務担当者147名を対象に、「Z世代(若手社員)の育成に関する調査」を実施し、結果を公表した。

■75%がZ世代社員のマネジメントに難しさを実感

Z世代社員のマネジメントに難しさを感じるか聞いたところ、「とても感じる」が26.5%で、前回調査より18.3ポイント増加。「とても感じる」と「やや感じる」を合わせると75.0%で、7割以上がZ世代社員のマネジメントへの難しさを感じていることがわかった(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代社員のマネジメントに難しさを感じるか

■Z世代社員の価値観の特徴は「ワーク・ライフ・バランス重視」など、働き方へのこだわりが上位に

Z世代社員の価値観の特徴について聞いたところ、「ワーク・ライフ・バランス重視である」が最多となり、「効率重視である」「フレキシブルな勤務体制を重視する」が続く結果に。

社会貢献志向は前回調査では「とてもあてはまる」が27.9%だったのに対し、今回は14.7%で13.2ポイント減。また、仕事内容へのこだわりも、前回調査では「とてもあてはまる」が36.1%だったのに対し、今回は27.2%で8.9ポイント減となった(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代社員の価値観の特徴

■Z世代社員のスキルの特徴は「デジタルリテラシーが高い」

Z世代社員のスキルの特徴についは、「デジタルリテラシーが高い」57.4%で最多に(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代社員のスキルの特徴

■コロナ禍後に入社した層の方が、「プライベート重視」「コミュニケーションが苦手」な傾向との声が多数

コロナ禍前入社とコロナ禍後の入社で、Z世代社員の仕事観や姿勢に違いを感じるか聞いたところ、約半数が違いを感じると回答しました(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

コロナ禍前入社とコロナ禍後の入社で、Z世代社員の仕事観や姿勢に違いを感じるか

◼️Z世代社員が会社に期待するのは「ワーク・ライフ・バランス」

Z世代社員がどんなことを会社に期待していると思うかを聞いたところ、「ワーク・ライフ・バランスの確保」が74.3%で最も多く、「給与や待遇の良さ」が66.2%、「働きやすい人間関係・組織風土」が47.1%と続く(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代社員がどんなことを会社に期待していると思うか

■若手社員の成長支援施策、TOPは「OJT」

若手社員の成長支援として会社で実施している取り組みについて聞いたところ、「OJT」が63.3%で最も多く、次いで「社内研修」が51.7%、「1on1ミーティング」が44.9%と続いた(n=147)。

若手社員の成長支援として会社で実施している取り組み

■企業がZ世代の育成で重視すること、1位「主体性」2位「チームでの協働力」3位「コミュニケーション力」

Z世代社員の育成において特に重視しているスキルは、「主体性」が61.8%で最多に。次いで「チームでの協働力」が51.5%、「コミュニケーション力」が44.1%と続く(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代社員の育成において特に重視しているスキル

■Z世代に期待することは「自主的に学び・動くこと」「新しいアイデアや発想を出すこと」「将来のリーダーとして成長すること」など

組織内においてZ世代に期待することは、「自主的に学び・動くこと」が59.6%で最も多く、「新しいアイデアや発想を出すこと」が43.4%、「将来のリーダーとして成長すること」が34.6%と続いた(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

組織内においてZ世代に期待すること

■Z世代への不満は「指示待ちな姿勢」「主体性や責任感の弱さ」「ルール・マナーの軽視」

Z世代について不満に感じる点について聞いたところ、最多は「指示待ちで受け身な姿勢が多い」が56.6%。

次いで「主体性や責任感が弱い」が42.6%、「組織ルールやマナーを軽視しがち」が38.2%と続く結果となった(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代について不満に感じる点

◼️Z世代との接し方で気をつけていることは「高圧的にならない」「プライベートに踏み込まない」「みんながいる前で叱らない」など

Z世代との接し方で気をつけていることについては、「高圧的にならない」が65.4%で最多に。

次いで「プライベートに踏み込まない」が61.0%、「みんながいる前で叱らない」が45.6%と続く結果となった(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代との接し方で気をつけていること

■Z世代の育成で気をつけているのは「丁寧な説明」「安心できる雰囲気の醸成」「自分で考えさせる問いかけ」など

Z世代の育成で気をつけていることについて尋ねたところ、「指示の背景や目的も丁寧に説明する」が55.1%で最も多く、「失敗しても安心できる雰囲気をつくる」が39.0%、「自分で考えさせる問いかけを意識する」が36.0%と続いた(n=136/Z世代の人材を採用している企業)。

Z世代の育成で気をつけていること

<参考>
月刊総務『Z世代(若手社員)の育成に関する調査