大研バイオメディカルは、「夏バテの症状と対策」に関するアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

同調査は、全国の15歳以上の男女3,000名を対象とした一次調査と、夏バテを「経験したことがある」と回答した58.2%(1,746名)の中から抽出した1,000名に対して行った二次調査の二段階で実施。

■約6割が夏バテを経験、最も多い症状は「食欲不振」「倦怠感」

一次調査の「夏バテ」を経験したことがあるかという質問では、全体の58.2%が「経験したことがある」と回答。

「夏バテ」を経験したことがあるか

二次調査として夏バテになったと感じるのはどのような時か聞くと、最も多いのが「疲労感・倦怠感」で596件、「食欲不振」が573件、「胃腸の不調」が262件、「睡眠の質が落ちる」なども複数回答として挙げられた。

夏バテになったと感じる際の症状

■夏バテ対策上位は「水分補給」「冷房使用」。一方で“無対策”も1割

夏バテ対策について聞いたところ、「水分や塩分を意識してとる」が654件と最多で、「冷房を適切に使う」が609件、「しっかり睡眠をとる」が445件、「栄養バランスのとれた食事」が348件など、生活習慣の見直しによるセルフケアが上位を占めた。

一方で、「特に何もしていない」との回答も約1割(98件)に上った。

夏バテ対策

■医師がすすめる夏バテ対策

同社は今回の調査に合わせ、内科医の鎌田百合医師のコメントを通じて、夏バテの原因と予防・回復に役立つ生活習慣を紹介している。

夏バテの要因としては、自律神経の乱れによる食欲不振や倦怠感、集中力の低下があり、生活リズムの乱れや体の冷やしすぎが悪化要因となるという。対策としては以下が示されている。

・体の冷やし過ぎに注意する
室内外の温度差が大きいほど自律神経が乱れやすくなるため、エアコンの冷やしすぎを避ける。また、風が体に直接当たらないよう調整することも推奨している。

・こまめな水分補給、栄養バランスの良い食事
水分補給については、のどが渇く前にこまめにとることが重要で、汗をかいた後はナトリウムなどの電解質を含む飲料を選ぶことが望ましいとされている。

また、ビタミンやミネラル、タンパク質を意識して取り入れることを推奨しており、特に重要な栄養素としてビタミンB1を挙げている。ウナギや豚肉に多く含まれ、炭水化物からのエネルギー変換を助けることで疲労回復に寄与するという。

・十分な睡眠
睡眠は自律神経のバランスを整えるために不可欠とされ、エアコンや扇風機を活用して快適な室温を保つこと、静かで暗い環境を整えることが推奨されている。

・軽い運動
軽い運動によって汗をかくことも体温調節機能の回復に有効であり、涼しい時間帯の散歩や室内でのストレッチなど、日常的に体を動かす習慣が必要だとしている。

■夏バテになった時の対処法

鎌田医師は、夏バテになってしまったときの対処法についても紹介した。その内容は以下の通り。

・まずは「休む」ことが最優先
・食べやすいものから少しずつ栄養をとる
・室温と衣類で体温を整える
・症状が長引くときは、無理せず病院を受診

<参考>
大研バイオメディカル『【最新版】6割が経験「夏バテ」、実は生活習慣で防げる——医師が語る予防と回復のヒント