SkyDriveは、スズキやJR東日本、JR九州をはじめとする11社を引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズDラウンドで総額83億円の資金調達を実施したと発表した。これにより、累計資金調達額は430億円を超えたという。

今回のラウンドには、三菱UFJ銀行をリード投資役とし、新たにJR東日本、JR九州、ユニバンスが出資。既存投資家には、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、大林組、関西電力、スズキ、豊田鉃工、日本発条、SuMi TRUSTイノベーション投資事業有限責任組合などが名を連ねる。
SkyDriveは、空飛ぶクルマの開発とドローン関連サービスの提供を行っており、2025年2月には国土交通省航空局から型式証明の適用基準を取得した。現在は証明計画の策定に取り組んでおり、今回の資金を活用して、試験インフラや人材体制の強化を図るとしている。

また、鉄道会社との資本業務提携も進展している。これまでのOsaka Metro、近鉄グループに加え、今回のラウンドでJR東日本およびJR九州との提携が決定。陸と空のモビリティを融合し、新たな移動体験の創出を目指すという。各社との連携を通じて、航路設計、バーティポート整備、社会受容性向上などの検討を進める方針を示した。
SkyDriveは現在、7カ国で380機を超えるプレオーダーを獲得しており、開発中の3人乗り機体はスズキグループの工場で製造を開始している。早ければ2026年の型式証明取得を目指すとしている。