ANAは、国内線および国際線において、機内Wi-Fiサービスの拡充を進め、全クラスで動画視聴が可能な高速インターネット環境を無料提供すると発表した。国内線では動画ストリーミングに対応した通信環境の提供を開始しており、国際線でも順次同様のサービスを展開していくとしている。

国内線では、Dash 8-400型機を除く機材およびA320neo(146席)の一部国際線機材を含め、通信帯域を大幅に拡張し、YouTubeなどのストリーミング配信サービスに対応する。これにより、従来のウェブ閲覧やメール送受信に加え、機内でも動画を快適に視聴できるようになる。
国際線においては、サービスを一時休止していたB767-300ER型機(202席)について、米国Viasat製の最新インターネット機器への改修を行い、2025年8月より順次サービスを再開する。改修後の同型機では、ビジネスクラスのみならずすべての座席でストリーミング配信を含む高速インターネットサービスを無料提供する予定とのことだ。
さらに、ANAは2030年末までに、B767-300ER以外の国際線既存機を含む8割以上の国際線機材を「全クラス無料・高速インターネット環境」に対応させるとしている。今後導入される新造機も順次改修対象に含まれる。
なお、これに伴い、個人シートモニターを備えない国内線機材で提供されていたオーディオサービスは2025年6月末で終了予定。代替として、乗客自身のデバイスを通じてAmazon Prime、Netflix、Huluなどの契約済みストリーミングサービスへのアクセスが可能になるとしている。