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PRIZMAは、SNS広告で購入経験がある全国のZ世代(15〜27歳)、Y世代(28〜42歳)、X世代(43〜58歳)を対象に、「2025年最新版 SNS広告の購買行動調査」を実施し、その結果を公表した。
■「漫画広告」人気はY世代で上昇、Z世代ではやや伸び悩み
つい見てしまう広告の形式について聞いたところ、「動画広告」の人気は依然として高いものの、Z世代での視聴率が「58.9%→50.2%」とやや減少。
代わって「ストーリー形式(34.9%→42.4%)」が増加しており、より「物語性」や「瞬時の引き込み」が求められていることが分かった。
Y世代では「漫画広告(39.1%→39.1%)」が横ばいであるものの根強い支持を得ており、「読む楽しさ」と「広告」の中間にある形式が引き続き評価されていることも明らかに。
X世代では「動画広告(66.2%→70.7%)」がさらに増加しており、「視覚で理解できる」広告の有効性が一段と高まっていることが分かった。
さらに、SNS広告を閲覧する際に最も魅かれるポイントについて聞いたところ、世代ごとの「訴求すべき内容」の違いも浮き彫りになった。

■購買につながる広告形式は「動画広告」が2年連続トップに
SNS広告経由で商品購入する場合、どの広告形式からの購入が多いか聞いたところ、2025年・2024年ともに「動画広告(2025年:52.5%→2024年:55.9%)」が最多だった。
上位に挙げられた項目のうち、「動画広告」は依然として安定した効果を示しており、「見てすぐ理解できる」訴求力が購買に直結する形式として定着していることが分かった。
中でも注目されるのは、「ストーリー形式」で、前年から6ポイント以上上昇しており、物語性や“続きが気になる”構造の広告が、購買導線として機能し始めていることがうかがえる。
一方で「ショッピング広告」は微減し、「漫画広告」はほぼ横ばいにとどまった。
Z世代では「ストーリー形式(30.1%→32.7%)」がやや増加した一方、「漫画広告(31.6%→22.4%)」が減少。短編的で感情に訴える広告が引き続き一定の支持を得る一方、“読む”行為そのものが敬遠される傾向がある可能性もあると、同社は考察している。

■SNS広告による“新たな需要喚起”は引き続き約7割が経験
購入した商品はSNS広告で見る前から買う予定はあったか聞いたところ、広告に接触する前から購入予定がなかった層は前年・今年ともに約7割で、SNS広告が“新たな購買行動のきっかけ”として機能していることが明確に示された。
なかでもZ世代では、「買う予定はなかった(23.4%→21.0%)」がわずかに減少し、事前に関心を持っていた層の割合が増加。商品に関心はあるが検討段階だった層を、広告が後押ししている様子がうかがえる。
一方、X世代では「購入予定はなかった(33.3%→29.8%)」が微減し、それ以上に「商品に興味はあった(51.7%→43.9%)」が大きく減少。広告が購入の決め手として、より強く作用していることが浮き彫りになった。

■印象に残る広告は「商品そのものの魅力」と「世界観」の融合
最近“いいな”と思ったSNS広告で、印象に残っている点を聞いたところ、最も多かったのは『商品そのものの魅力(48.3%)』で、Z世代からX世代まで幅広い支持を集めた。
次いで「デザインや世界観(26.4%)」「映像や音楽の印象(24.8%)」「口コミや実体験(19.7%)」など、感覚的な要素と実感の両立が支持されていることが分かった。
一方、「インフルエンサー登場(15.0%)」「ストーリー性への共感(12.6%)」といった演出面は限定的で、「商品+伝え方」のバランスが問われている傾向が見て取れる。
同結果から、広告で伝えるべきは「感動」よりも「納得と関心」であり、過剰演出ではなく、商品の本質的価値を魅力的に届けることが、信頼されるコミュニケーションになっているといえる。

【調査概要】
調査テーマ:2025年最新版 SNS広告の購買行動調査
調査期間:2025年5月15日~16日
調査方法:PRIZMAが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
調査対象:SNS広告で購入経験がある全国のZ世代(15〜27歳)、Y世代(28〜42歳)、X世代(43〜58歳)
調査人数:621名(各世代約200名ずつ)
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
<参考>PRIZMA『2025年最新版|SNS広告の購買行動調査』