シャープは、LEO/MEO衛星通信アンテナの開発における古野電気との協業を建設分野に拡大すると発表した。これにより、モバイル通信が困難な建設現場において、高速かつ大容量の通信環境を構築することを目指すとしている。
シャープはこれまで、スマートフォン開発で培った小型・軽量化技術や通信技術を活かし、小型のLEO/MEO衛星通信アンテナを開発してきた。また、9月からは船舶向け機器に強みを持つ古野電気と協業し、船舶向け衛星アンテナの早期実用化に向けた取り組みを進めている。
今回の協業拡大により、シャープが開発するLEO衛星通信アンテナと古野電気の建設現場向けWi-Fiシステムを連携させた建設DXソリューションの共同開発が行われるという。同ソリューションは、地下や高層階、トンネル内などの通信が困難な環境でも、高品質かつ高速なネットワーク構築を可能とし、工事の進捗に応じた柔軟なネットワークエリアの変更も実現するとのことだ。
さらに、同リューションを早期に実用化することで、緊急時の迅速な連絡、効率的な施工管理、遠隔監視など、建設現場のDX推進に寄与することを目指すとしている。
同ソリューションは、12月11日から13日まで東京ビッグサイトで開催される「JAPAN BUILD TOKYO ―建築の先端技術展―」の古野電気ブースで参考展示される予定とのことだ。