エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、今年の年末年始(2024年12月27日~2025年1月5日出発)の海外旅行予約状況から、旅行動向について調査し、結果を公表した。
■アジア方面が顕著に人気
海外旅行予約者数全体では前年比125.3%と好調に推移。上位にランクインした方面は全て前年を上回る予約者数となっているが、特にバンコク(前年比127.5%)、シンガポール(同129.3%)、セブ島(同136.8%)、ダナン(同174.8%)は高い伸びで今年の東南アジア人気が伺えた。
背景には、LCCによる選びやすい価格帯の設定や期間限定のチャーター就航などが考えられるとしている。
また、3位のホノルルを除き上位はアジアが占める結果に。
近年、アジア圏の様々な国が海外からの旅行者受け入れを積極的に捉え、整備・開発が行われたことで、観光、ショッピング、グルメ、リゾートなど、海外旅行に求める体験したいものがそれぞれの都市でも楽しめるようになり、更に安全性や距離の近さなど負担の少ない地域という点からも選ばれる傾向にあると同社は推測。
一方で、地域別でみると、北米が前年比142.7%、ヨーロッパが同146.5%、中近東が同182.6%と他地域より大きな伸びをみせており、日並びの良さが長距離路線地域の追い風になったことが伺えた。
平均単価は前年比121.0%の241,500円。航空運賃が連休に併せ上昇したことにより全体的に値上がり傾向となった一方、バンコクが前年比103.8%、グアムが同101.3%など、前年並みで推移している方面もあったとのことだ。
前年より大幅に予約者数が増加した方面としては、1位にベトナムのビーチリゾート、ダナンがランクイン。ベトナム航空の成田路線における期間限定の機材の大型化や地方空港発着でのチャーター就航など、座席供給数の増加により行きやすい環境になったことが影響していると同社は考察している。
2位には香港がランクイン。HISではハーバーで花火と照明で新年を祝う「ニューイヤー・カウントダウン・セレブレーション」を特別エリアから鑑賞できるツアーを販売し好調に推移しているという。
3位にはオーストラリアのケアンズがランクイン。ケアンズはコロナ前比でも151.4%と大きく伸びており、顧客層としては子ども連れが57.8%と一番多く、時差も少ないことから家族旅行に人気となっている。
平均旅行日数は6.1日間と、前年6.3日間より短くなった。
一番多い旅行日程は5日間で20.7%を占めたが、コロナ前からは4.2ポイント減少。替わりに、3日間が10.6%とコロナ前から3.9ポイント上昇しており、海外旅行者における韓国や台湾のシェアが高くなったことにより、平均旅行日程が短くなったと同社は考察している。
一方、8日間が前年より2.9ポイント、9日間が1.2ポイントそれぞれ増加しており、今年ならではの連休の影響も見受けられたという。
出国ピークは2024年12月28日、帰国ピークは2025年1月3日となったとのことだ。
【調査概要】
調査日:2024年11月5日
調査対象:HISにて対象出発日(2024年12月27日~2025年1月5日)の海外旅行申込者
対象商品:HISのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)
※調査日時点でのキャンセル数を省いた予約人数より算出
<参考>
HIS『今年の年末年始(2024年12月27日~2025年1月5日出発)の海外旅行予約状況から見る、旅行動向について』