東罐興業と東罐ロジテックは、「物流2024年問題」への対策として、製品輸送の鉄道モーダルシフトを拡大すると発表した。両社は、トラック輸送から貨物鉄道輸送への転換を推進しており、東罐ロジテックが新たに31フィート私有コンテナを2基導入し、東罐興業の製品である包装容器の鉄道輸送を開始したという。
同取り組みにより、トラック輸送の時間と量を大幅に削減し、温室効果ガス(GHG)排出量を79%削減することを目指す。東罐ロジテックは、生産工場から在庫拠点までの安定した輸送力の確保を目指し、従来の12フィートコンテナに加え、積載効率の高い31フィートコンテナを導入することで、年間840トンの輸送を計画しているとのことだ。
なお、この事業は国土交通省の「物流効率化法」に基づき、モーダルシフト加速化緊急対策事業として補助対象にも認定されている。
■取り組み内容(計画)
輸送品目:
東罐興業の小牧工場、静岡工場、福岡工場で生産された飲料・食品用包装容器(紙・プラスチック製品)。主な取引先は飲料メーカー、ファストフード、CVSなど。
輸送区間:
・西浜松駅(発地・静岡工場) ~ 福岡貨物ターミナル(着地・福岡倉庫)
・名古屋貨物ターミナル駅(発地・小牧工場) ~ 福岡貨物ターミナル駅(着地・福岡倉庫)
・福岡貨物ターミナル駅(発地・福岡工場) ~ 西浜松駅(着地・大東倉庫)
輸送量:
年間840トン(31フィートコンテナ168個分)
■2025年度に向けた目標
トラック輸送時間削減:1,601時間から286時間へ削減(省力化時間:1,315時間、削減率:82.2%)
トラック輸送量削減:668千トンキロから55千トンキロへ削減(転換量:613千トンキロ、削減率:91.8%)
GHG排出量削減:112.1トンから23.4トンへ削減(削減量:88.7トン、削減率:79.1%)