Hacobuは、企業間で物流データを共有し、物流の社会課題を解決するための「物流ビッグデータラボ」を創設すると発表した。

Hacobu、企業間物流データ共有を目的とした「物流ビッグデータラボ」を創設

第1回のラボには、アスクル、キリンビバレッジ、スギ薬局、日本製紙、YKK APが参画。これにより、企業間で物流ビッグデータを共有・分析し、共同輸配送の実現やカーボンニュートラルの推進、ドライバー不足などの労働力問題の解決に向けた取り組みを行うとしている。

Hacobuはこれまでも、クラウド物流管理ソリューションMOVOや物流DXコンサルティングHacobu Strategyの提供を通じて、企業間物流の効率化を推進してきた。2024年6月時点でMOVOの利用事業所は2万カ所を超え、累計登録ドライバーは約60万人に達しているという。これにより、MOVOに蓄積された月間トランザクションデータ量は170万を超え、物流ビッグデータの基盤が整っているとのことだ。

物流ビッグデータラボの目的は、①企業間の物流データ共有による共同輸配送の実現、②データドリブン・ロジスティクスの普及による物流効率化、③物流インフラの持続可能性の向上。トラック予約受付サービスMOVO Berthの入荷データ分析では、全運行の41.3%で共同輸配送の実現可能性が示されており、ラボの活動による大きな成果が期待されるとしている。

さらに、Hacobuはデータガバナンスの強化にも取り組んでおり、2021年4月に物流ビッグデータ・ガバナンス委員会を設立。ガイドライン策定やセキュリティ対策を進め、社外監査役による監査体制も整えているという。

物流ビッグデータラボは、短期的には共同輸配送の実例を創出し、長期的には自動運転時代に対応するデータ活用基盤の構築を目指すとのことだ。