Z世代向けの企画・マーケティングを行う僕と私とは、「若者」と「企業」、そして「地方」の成長を目指す一般社団法人VENTURE FOR JAPANと共同で、全国のZ世代/ミレニアル世代601名を対象に、地元愛に関する意識調査を実施し、結果を公表した。

地元愛に関する意識調査を実施

■Z世代もミレニアル世代も8割以上が地元愛を持っている

まず、地元および生まれ故郷が好きか聞いたところ、Z世代・ミレニアル世代で特に大きな差はなく、どちらも8割以上が「非常に好き」「まあまあ好き」と回答する結果に。

なお、この傾向は「東京出身」「東京以外出身」に分けても変わりが見られなかったという。

地元および生まれ故郷が好きか

■Z世代はミレニアル世代と比較して地元での就職に前向きである

地元の学校に進学したいか、もしくは地元で働きたいかを聞きいたところ、「地元の学校に進学したい(いつか進学してみたい)」と答えたのがZ世代で29.6%、ミレニアル世代で28.0%となった。

進学に関しては世代間に大きな傾向の差はなかった一方で、「地元で働きたい(いつか働いてみたい)」という回答では世代間で多少の違いがみられ、Z世代で52.3%、ミレニアル世代で47.2%という結果に。

両世代を比較すると、Z世代のほうが地元での就職に前向きであることがわかる。

また、「地元で進学・働きたくない」と答えたのもZ世代で27.5%、ミレニアル世代で33.6%となり、ここからもZ世代のほうが地元での進学・就職に対して前向きであることが読み取れる結果に。

あわせて、同様の質問を「東京出身」「東京以外出身」に分けて聞いたところ、東京出身者は「地元で進学・働きたくない」が47.7%となり、東京以外出身の27.6%と大きな差が見られた。

地元での進学・就学意向

■Z世代もミレニアル世代も地元で進学・就職したいのは「愛着があるから」

上記質問に関連して、「地元の学校に進学したい(いつか進学してみたい)」または「地元で働きたい(いつか働いてみたい)」と回答した人を対象にその理由を聞いたところ、もっとも多かったのは「愛着があるから」で、Z世代は45.5%、ミレニアル世代に至っては63.9%という結果に。

そもそも、地元での進学・就職に抵抗がないZ世代に対し、ミレニアル世代はより強く明確に地元への愛着を持っていることが地元に残るきっかけになっていると同社は考察している。

実際に、「地元の風土が好きだから」「友人が多いから」「地元に貢献・恩返ししたいから」といった項目でも、比較的ミレニアル世代のほうが多い。

地元で進学・就職したい理由

一方、Z世代とミレニアル世代で2番目に多かった項目は「(自分の意思で)両親や祖父母の近くで生活をしたいから」だが、ミレニアル世代の30.1%に対してZ世代は10ポイント以上高い40.9%があげている。

また、「都会の生活はお金がかかるから」もZ世代のほうが高いポイント数となっており、そもそもの抵抗の低さに加えて経済面での理由もあると同社は考察している。

■Z世代は都会で経験を積んだり、視野を広げたりしたい

一方で、「地元で進学・働きたくない」と答えた人にその理由を聞いたところ、両世代とも「都会の方が便利だから」「(地元には)希望する仕事がないから」「給料が都会より安そうだから」がトップ3にあがった。また、ミレニアル世代は同率で「地元企業の数が少ないから」もランクイン。

世代間で比較すると、Z世代では「都会のほうが経験が積めそうだから」「視野を広げたいから」の回答において、ミレニアル世代との間に10ポイント前後の大きな差が見られた。

「地元で進学・働きたくない」理由

■Z世代は地元に愛着はあっても、貢献したいとまでは思っていない模様

最後に、地元貢献に対する意識について聞いたところ、Z世代の回答でもっとも支持を集めたのは「いつか地元で働きたい(41.4%)」で、ミレニアル世代の35.2%より高い回答率になっている。

一方、ミレニアル世代の回答では「何らかの形で、地元のために役に立ちたい・貢献したい」が44.8%ともっとも多く、Z世代の37.6%とは7.2ポイントの差で、各項目のなかでもっとも世代間の差が出る結果に。

その他、「地元の地域課題に関心がある」でもミレニアル世代の方が多く回答が集まり、ミレニアル世代の地元愛と貢献意識の強さが現れた回答となった。

地元貢献に対する意識

<参考>
僕と私と『Z世代/ミレニアル世代に聞いた!地元愛に関する意識調査