本コラムは、企業・団体などから寄稿された記事となります。掲載している取り組みやサービスの内容・品質、企業・団体などをAMPが推奨・保証するものではありません。

各企業・一人ひとりのパートナーシップ構築の加速をサポートするため、サステナブル推進企業の取り組み事例をコラム形式で提供。

今回は株式会社ソーシャルインテリアの取り組みを紹介する。

ソーシャルインテリアの取り組み

アプローチ視点 「よいものを長く使う、循環社会の実現」というミッションのもと、家具業界のプラットフォームという立ち位置から、家具メーカーや内装・設計会社で働く人の就労環境の改善を目指しています。
実施内容 家具選定〜納品におけるアナログ業務の解消とクリエイティブの開放を目指した家具業界向けのプラットフォーム「ソーシャルインテリア 業務管理クラウド」を内装設計会社・販売代理店に提供しています。クラウド上で家具・図面・コミュニケーション情報を管理しやすくなったことで、内装設計会社・販売代理店と各メーカー担当者間の電話やメールでの単純問い合わせが減り、家具を発注する側とされる側両方の業務効率化を実現しています。

取り組み実施に至った背景

ソーシャルインテリアは、「よいものを長く使う、循環社会の実現」をミッションに掲げ、家具業界で3つの事業を運営しています。2018年に国内で初めて家具のサブスクリプションサービス「サブスクライフ」を立ち上げました。初期費用を抑えられることで良い家具が選ばれやすくなり、契約期間満了後に返却された状態の良い家具は、サイト内で二次流通させています。このように家具の利用年数を実質的に上げることで、廃棄処分の数を減らす取り組みに貢献してきました。法人向けの「ソーシャルインテリア オフィス構築支援」を合わせると、提供できる商品は600ブランド12万種類にも上ります。これほどまでに多くのメーカー様が支えてくださっている要因は、私たちの“業界内で革命を起こそうとしている姿勢”と、「ユーザーとパートナーとの健全な相互利益で仲間を増やす」といった“三方良しの価値観”に共感いただけているからだと思います。

多くのメーカー様とのお付き合いを通して、アナログ業務に多くの工数を取られている現状を目の当たりにしました。メーカーの担当者は、自社商品の魅力や家具の知識を誰よりも熟知していますが、常時発生する電話やメールでの問い合わせ対応に追われ、商品の魅力を外部に伝える時間が十分に取れていないようでした。問題点は、問い合わせ内容の多くがすでに公開している商品情報に関するものだということでした。こうした問い合わせの対応で1日が終わってしまい、残業や休日対応が常態化した結果、ワーク・ライフ・バランスが崩れて家具業界を離れてしまう人も少なくありませんでした。この状況はサステナブルではなく、業界の発展を阻害する深刻な問題であると感じました。

家具の発注に関わる立場である私たちだからこそ、発注する側と発注される側双方におけるアナログ業務の多さが、効率化や円滑なコミュニケーションを阻害し、三方良しの状態を遠ざける課題であることを強く認識しました。そこで、家具業界の業務DX化を推進し、業界関係者全ての人々の働く環境を改善することが私たちの使命であると感じました。その一歩として、2023年の8月に家具業界向けのプラットフォーム「ソーシャルインテリア 業務管理クラウド」をローンチしました。今後も長くお付き合いいただくパートナー企業の環境改善に取り組むことができるよう、継続的なサービス向上に努めてまいります。

実施している取り組み

当社は家具のサブスクリプションサービスから築いたメーカー様との関係性を活かし、家具業界で働く人たちのアナログな業務フローのDX化を進めています。

家具業界向けのプラットフォーム「ソーシャルインテリア 業務管理クラウド」は、家具什器スペックインから受発注までをサポートするプラットフォームです。具体的には、国内外のオフィス什器から業務用家具、海外ハイエンド家具まで、国内最大級の商品情報データベースを基盤に、スペックイン業務に必要な素材情報の取得や、複数ブランドを跨いで見積を作成するまでの工程を効率化しています。このプラットフォームを利用することにより、家具を発注する側は、本来時間を費やすべきデザイン業務に集中できる環境を手に入れ、発注される側のメーカーは、商品の魅力や知識を広く世間に浸透させる時間を確保することができます。サービスをローンチした頃に、「こういうサービスが欲しかった!」、「誰かがやってくれるのを待ってた!」といった、大変嬉しいお言葉を沢山いただきました。

しかし、同時に課題も浮き彫りになりました。大変な業務を長年にわたり真摯にこなしてきた業界愛を持つ方々だからこそ、新たなシステムの導入に抵抗を感じてしまうケースがあったのです。この課題に対し私たちは、常に伴走しながら彼らに寄り添ったサポートを行い、サービス改善に反映し続けることで、そういった方々でも徐々に受け入れられるようになっていきました。ようやくDX化が始まった家具業界で「痒いところに手が届く」サービスであり続けるために、これからも家具業界で働く人たちと密に関わり、相談相手として気軽に頼ってもらいたいと考えています。

このように、私たちの取り組みは家具業界の働く環境改善を進めるものではありますが、同時にディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現にも繋がると信じています。

サステナビリティ推進体制

当社は「オンライン販売事業」「オフライン販売事業」「業務管理クラウド事業」の3事業を運営していますが、どの事業に関わっている社員でも、家具業界で働く人たちとそれぞれ密に関わっています。

私はサービス企画部で「ソーシャルインテリア 業務管理クラウド」の責任者として活動を担っていますが、家具業界のDX化は、部署を超えた会社全体での取り組みとして推進しています。前述した「三方良しの価値観」を社内共通の価値観として共有し、サービスの浸透とアップデートに関する意見やアイディアは、部署を横断して随時集まってくる状況になっています。会社全体として、家具業界の働く環境改善に繋がるために行動し続けています。

今後の目標や展望

今後は、さらに多くのメーカー様を巻き込み、家具業界に関わる多くの人たちの就労環境改善とディーセント・ワークの実現を目指していきます。「ソーシャルインテリア 業務管理クラウド」の利用拡大は、ユーザーとメーカー双方に便益をもたらす三方良しの関係性に近付くのです。

そのためにまずは、ありとあらゆる家具が当社のサービスに登録されている状態を作り、内装設計会社・販売代理店で働く人のユーザビリティを上げていくことが重要だと考えています。

将来的には、DX化を推進することで、家具業界が本来持つ魅力をさらに発揮し、「働きがいのある、憧れの業界」となるよう、パートナーの皆様にご協力いただきながら業界全体を盛り上げていきたいと考えております。

橋本 翔矢
株式会社ソーシャルインテリア サービス企画部 マネージャー

福井県生まれ。2013年に新卒で株式会社リクルートジョブスに入社し、同年に全社新人営業MVPを受賞。2020年に株式会社ソーシャルインテリアへ入社し、家具のオフプライスマーケット「サブスクライフ オフプライス」を立ち上げる。現在は「ソーシャルインテリア業務管理クラウド」の事業責任者として、家具業界のDX化を推進している。
▼お問い合わせ先
●株式会社ソーシャルインテリア
●メールアドレス:pr@socialinterior.com
●URL(ソーシャルインテリア 業務管理クラウド):https://lp-cloud.socialinterior.com/

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