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あと払い(BNPL)サービス「ペイディ」を提供するPaidyは、昨年に引き続き、11月4日の「いい推しの日」にあわせて18〜39歳の全国の男女を対象に「みんなの推し活大調査2023」を実施し、その結果を公表した

「みんなの推し活大調査2023」実施

①推し活について

推し活はもはやライフワーク化。全体の約4割、Z世代の約半数が推し活をしていると回答

「現在あなたは推し活をしているか」という質問に対し、全体の約4割(39.4%)、Z世代の約半数(49.0%)が「している」と回答し、推し活のライフワーク化が進んでいることが分かった。

現在推し活をしているか

 「(推しの)アクスタと一緒に写真を撮る」「推しのぬい(ぬいぐるみ)と一緒に出かける」「カンペうちわを手作りしている」などグッズを活用した多様なエピソードが見られたほか、「推し活のために休暇を取れる会社が出てきた」「推しに近い格好をする若い女性ファンが増えた」など、推し活自体の多様化や世の中の変化も見受けられる内容が挙がったという。

また、友達を推すなど、推す対象も多様化していることが明らかとなったとのことだ。

「今年、推しの活動を応援するために、現地やイベントへ足を運んだか」という質問では、56.2%が「はい」と回答。コロナの規制緩和の影響もあり、多くの人が推しの活動を見に現地へ足を運んでいることが判明。

今年、推しの活動を応援するために、現地やイベントへ足を運んだか

人気の推しジャンルは「アニメ」「J-POPアイドル」「スポーツ選手・チーム」。昨年よりスポーツが上位に

人気の推しジャンルは「アニメ」が46.8%、「J-POPアイドル」が36.5%、「スポーツ選手・チーム」が35.5%。スポーツは昨年の11.2%と比較して3倍以上となっており、W杯など世界的な大会が多かったことも要因と考えられるという。

今推しているジャンル

推しがいる人のうち、35.8%が今年から推し始めたものがあると回答。今年から新しく推し始めたジャンルは、1位が「アニメ」で36.3%、2位が「J-POPアイドル」で17.7%、3位が「スポーツ選手・チーム」で15.8%という結果に。

(左)今年から新しく推し始めたものはあるか(右)今年から新しく推し始めたもののジャンル

■推し活で「癒し」を得たという声が多数

また、約95.0%が推し活を通して得られたものがあると回答。具体的には1位が「癒し」で48.3%、2位「満足感」で47.8%、3位「ストレス発散」で40.8%。

 「うまくいかない日でも推しの活躍に元気をもらえる」「推し活を通じて人生が豊かになった」「K-POPアイドルを好きになって、文化の違いに興味を持つようになり韓国だけでなく他の国の文化に関する知識を得て異文化コミュニケーションをすることが好きになった」など、日々の生活にポジティブな影響を感じる人が多数いることが明らかになったという。

ほかにも、推し活を通して「父との会話が増えた」などコミュニケーションのきっかけになった人や、「結婚した」などの人生に大きなインパクトを与えた人もいたとのことだ。

推し活を通して得られたもの

コロナ明けの今年の推し活、アイドル・スポーツファンが待ち望んでいた「声出し解禁」。現地へ年10回以上足を運ぶ人はスポーツ推しが多いことが明らかに

推し活をする上で感じた変化を尋ねると、アイドル・スポーツジャンルでは「ファンの声出し解禁(アイドル41.8%、スポーツ40.8%)」が1位に。アニメジャンルでは「コラボカフェや店頭でのコラボキャンペーンの増加(23.4%)」が1位となった。

推し活をする上で感じた変化(アイドル)
推し活をする上で感じた変化(スポーツ)
推し活をする上で感じた変化(アニメ)

「1年に何回ほど現地会場へ足を運ぶか」という質問では。スポーツ推しの人は14.1%と、他ジャンル(アイドル4.9%、アニメ2.8%)より圧倒的に多くなった。

1年に何回ほど現地会場へ足を運ぶか

②スポーツにおける推し活や観戦の実態

■スポーツを観戦する方法で一番多いのは「テレビの中継」で82.8%

スポーツ観戦すると答えた人は全体で65.8%(よく観戦する35.2%、たまに観戦する30.7%)。

「どのようにスポーツ観戦をしているか」を尋ねると、「テレビの中継」が82.8%と最多、次いで「現地に行き観戦する」が57.5%、「ネット・配信サービスの中継」が50.9%と続いた。

なお、Z世代の男性は「SNSなどで切り抜き動画を視聴」すると回答した人が37.2%で、他の性年代よりも多くなったとのことだ。

どのようにスポーツ観戦をしているか

現地で試合観戦をする理由は「試合の迫力や熱量を感じられるから」が63.0%で最多。3人に2人がW杯などの大会がある際は海外や地方でも現地観戦したいと回答

現地で試合観戦をする理由として「生で見る試合は二度と体験できないから(46.7%)」「推しの選手を見たいから(44.5%)」も多い結果となった。

また「推しの選手を見たいから」という理由は、Z世代を含む18~29歳では50.0%と、30~39歳(38.1%)に比べ若い世代が多く、男性(33.9%)よりも女性(56.0%)が多いことが明らかに。Z世代含む女性がスポーツにおける推しを見い出す傾向にあることが分かった。

スポーツの推しジャンルで一番多いのは「野球」が62.9%。次いで「サッカー」が34.3%、「バレーボール」が15.0%、「陸上」が14.4%、「バスケットボール」が12.2%となった。

推し始めたきっかけは「テレビでみたから」が50.7%と多い一方、「(YouTubeなど)動画サイトで見たから(12.7%)」という回答も見られた。

■「選手個人推し」の91.7%がチームの勝敗より「推しの選手が出場しているか」を重視。スポーツの推し方は「選手個人」と「チーム単体」が拮抗する結果に

「選手もチームも推している」人のは46.9%と約半数、「選手個人(28.2%)」「チーム単体(24.9%)」は拮抗しつつ若干選手個人が多い結果に。年代別で見てみると、Z世代を含む18〜29歳ではチーム単体(19.1%)より「選手個人を推している人(35.5%)」の方が多く、30~39歳では選手個人(20.4%)より「チーム単体を推している(31.1%)」人が多い結果となった。

一方、「選手個人」を推している方の91.7%がチームの勝敗より「推しの選手が出場しているか」を重視していることも判明。

(左)スポーツにおける推し方(右)所属チームの「勝敗」や「成績」より「推しの選手が出場しているか」を重視するか

③推し活のお金の使い方について

■1か月に利用する平均金額は10,000円以下が全ジャンルにおいて8割超え

推し活のお金の使い方について、1か月に利用する平均金額は10,000円以下という人が全ジャンルにおいて8割を超える結果となった。

半数以上が10,000円以下という昨年の結果と比較すると、ジャンル問わず決められた予算の中でやり繰りをする人が増加したと考えられるという。

男女別ではスポーツ(1.73倍)、J-POPアイドル(2.45倍)、漫画(2.55倍)、アニメ(1.76倍)の分野で共通して、男性のほうが女性に比べて倍近く推し活にお金を使っていることが分かった。

■具体的な使い道は「CDやDVD購入」「本や雑誌を購入する」などジャンルごとに多様化

具体的な使い道はジャンルごとに多様化しており、 アニメ(50.0%)・アイドル(J-POP59.3%、K-POP56.7%)・アーティスト(59.0%_などでは「CDやDVD購入」、マンガ(75.3%)・声優(43.8%)・俳優(45.2%)などでは「本や雑誌を購入する」、スポーツ(57.7%)・お笑い芸人(34.3%)などでは「ライブやイベント、試合に行く」が多くなった。

インフルエンサー・YouTuber(33.3%)・Vtuber(34.1%)などは「配信アプリで投げ銭をする」が多い傾向に。

■82.4%が推し活のお金の使い方を工夫していると回答。昨年より増加傾向に

推し活におけるお金の悩みは「つい使いすぎてしまうこと」が30.6%、「使えるお金が少ないこと」が29.2%、「月によって出費がかさむときがあること」が28.2%となり、82.4%が推し活のお金の使い方を工夫していると回答。

具体的には「月の予算を決めている(24.2%)」「お金を使うものの優先順位やマイルールをつくっている(24.0%)」などが挙がり、昨年1位だったという「沢山使った月の翌月は調整」は、今年は5位(20.1%)となり変動が見られた。全体を通して昨年よりも主体的に推し活をしている生活者の姿が見受けられたとしている。

推し活のお金の使い方を工夫していること

【調査概要】
調査地域:全国
対象者条件:男女18~39歳
調査手法:インターネット調査
実査期間:2023年10月3日~10月12日
サンプル数:計600人
※「現在あなたは推し活をしていますか」という設問に限り、全体:9036人、Z世代(18~29歳):2946人より取得。

<参考>
Paidy調べ『みんなの推し活大調査2023