日々の暮らしのなかにあるサステナビリティを紹介する特集「サステナブック」。第6回に登場するのは、ヴィーガンビューティーサロン「whyte」ディレクターの中島潮里さん。環境に優しい生活を心がけている中島さんが、ゴミの削減に貢献している量り売りを紹介。
- 【プロフィール】
- 中島潮里さん
- カフェを併設したVegan Beauty Salon「whyte」のディレクター。Instagramではサステナビリティを大切にした、心・体・環境に優しいライフスタイルを発信中。
ゴミを出さない、洗剤類の量り売り
——今回ご紹介いただく商品・サービスについてお聞かせください。
「Biople(ビープル)」で購入できる、「エコストア」の量り売りの洗剤を紹介します。「エコストア」は環境に配慮された自然派ブランドで、素材調達から製造まで安全性を大切にしています。「Biople」で量り売りが行われており、何といってもプラスチック容器のゴミが出ないことが一番の利点です。私がディレクターを勤めているサロンでは、主に食器用洗剤とハンドソープでこのサービスを利用しています。
——利用してみようと思ったきっかけを教えてください。
美容師のアシスタント時代に、簡易的な食事ばかりしていて体調を崩す生活が続いていました。自分の体と向き合うなかで、オーガニックやヴィーガンの食事を取り入れるようになったんです。その後、食事だけではなく、身の回りにあるものも環境に配慮された無駄のないものを使いたいと思うようになり、「Biople」にある量り売りを利用しています。
——ゴミが出ないこと以外に、おすすめのポイントはありますか?
量り売りなので価格を抑えられることと、ポイントも付与されるので、お得感がありますね。入れる容器は「エコストア」のものでなくてもOKなので便利です。
——食事を見直したようですが、その後ご自身に変化はありましたか?
それまで感じていた体のダルさやむくみ、いつも風邪気味という状態がなくなりました。食事を見直したことがきっかけとなり調べていくうちに、食事の内容によっては土壌汚染や畜産の温室効果ガスなどの環境問題とつながっていることを知りました。そこからは食事だけでなく、なるべくヴィーガンでサステナブルな生活を送るように心がけています。
私なりのサステナビリティ
——生活のなかで、ご自身が意識して取り組んでいるサステナビリティはありますか?
マイボトルを持ち歩いて「mymizu」を利用しています。「mymizu」は自分がいる場所から一番近い給水ポイントを教えてくれるアプリで、タップすると近くの無料で給水できるお店や公園などが表示されます。浄水でもらえるとか冷たい水がもらえるとか、そういった情報も出てきて便利です。
あと、検索エンジンは「Ecosia」を利用しています。「Ecosia」は検索するだけで環境保全につながり、利益の約80%が植樹に使われるシステムです。ほかにも、着なくなった服はフリマを開催したり友人に譲ったりして、なるべく捨てずに循環させるようにしています。
——もっと普及した方がいいなと思う、サステナブルな商品やサービスはありますか?
使いまわせるモノですね。例えば、スタバには洗って繰り返し使えるリユーザブルカップがありますが、もっと利用者が増えればいいなと思います。
それから、とても厳しいことですが、食品や服を作りすぎて廃棄になるという問題を解決するために、メーカーや生産側への規定を設けて作りすぎないようにすることも必要かもしれません。昨年アメリカのカリフォルニア州では、生産者にプラスチック包装材の25%削減を要求する法案に署名したようです。こうすることで、廃棄を減らすことはできるのではないかと思います。
——今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか?
若い世代の人には固く考えてほしくはないのですが、環境や社会にとって良いものは自分に対しても良いものと捉えることができると思います。
オーガニックに目を向けてみるとか生産背景を調べてみるとか、小さな一歩から始める。完璧を求めてしまう人が多いのですが楽しくやるのが一番です。何かを我慢しては、それこそストレスになってしまいますし、私も100%ではありません。「やりやすいことからスタートしてみる!」でよいと思います。
今はSNSが普及して情報過多。見た目ばかり気にする傾向があったり、グリーンウォッシュ(※)なんて言葉もあったりしますが、本質的なことを見失わないようにしたいですね。
※ グリーンウォッシュ:環境に配慮されているかのように見せかけていること。green(環境に配慮したイメージ)とwhitewash(ごまかし)を組み合わせた造語。