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SaaS比較サイトCapterraは、スマホアプリ利用者1,009人に調査を⾏い、多機能型「スーパーアプリ」の利用実態と、企業が活用するにあたってのメリットや注意点などをまとめ公表した。
1.大多数がスーパーアプリを利用しながらも、71%が「スーパーアプリ」とは何かを知らない
同調査の回答者にスーパーアプリの定義を示し、以前から知っていたかどうか尋ねたところ、71%が「知らなかった」と回答。
一方で、日本で多く使われているスーパーアプリのLineやPayPayを使用していると回答したのは80%であり、さらに18~25歳の若年層では90%まで上昇しており、多機能「スーパーアプリ」に対して、日本のスマホ利用者の中で認知度と利用実態に大きなギャップがあることがうかがえる結果となった。
スーパーアプリの定義:
スーパーアプリとは、様々なサービスや機能を統合したモバイルアプリケーションのことを指す。複数の機能やサービスを一つのアプリ内で提供することで、ユーザーが複数の個別アプリをダウンロードして管理する手間を省くことができる。
2.利便性を理由とした国際的なスーパーアプリへの関心の高まり
日本でのスーパーアプリの定義の認知度は高くないにしても、利用率は非常に高いことがわかったが、スーパーアプリの世界的な注目度はどうか。
同調査を、スーパーアプリがまだあまり普及していないオーストラリア、フランス、ドイツの3国で行ったところ、1つのアプリ内で様々なサービスを利用でき時間が節約できることから、スーパーアプリへの関心が高まっていることが判明。
3.日本で最も重要視されているスーパーアプリの機能はSNSと電子決済
日本ではすでに多くの人が日常的にスーパーアプリを利用していることが明らかになったが、実際にどのような機能が使われているのか。
スーパーアプリ利用者に対して、スーパーアプリ内で利用しているサービスについて質問したところ、上位5つは「SNS(54%)」、「電子決済(52%)」「メッセージング(46%)」「ショッピング(33%)」「ニュースと情報(27%)」という結果に。
また、スーパーアプリを利用する上で重要な要素としては、「利用可能なサービス」が57%、「プライバシーとセキュリティ」が52%、「利便性」が50%となった。
4.ユーザーから見たスーパーアプリのメリットとデメリット
続いて、ユーザーが感じるスーパーアプリの長所と短所について質問したとことろ、メリットととして最も多かった回答は「様々なサービスが統合されている」で53%、デメリットは「技術的な問題が発生した場合に何もできなくなるなど、すべてが一元管理されている」で41%となった
同調査で、多機能スーパーアプリが提供する利便性や時間の短縮は、DXが進む現代の日本の消費者生活スタイルにうまく対応していることが明らかとなった。
同社は、すでに成熟してきている日本のスーパーアプリ市場では、プライバシーやセキュリティへの配慮に取り組み、便利さと多様性とバランスよく組み合わせることでさらなる進化に繋がると言えるとしている。
【調査概要】
調査期間:2023年6月1日〜27日
調査方法:オンラインで実施
有効回答数:1,009人
調査対象:全国のアプリユーザー、以下の条件に合致する人
・日本在住者であること
・18歳以上、66歳未満であること
・モバイル向けアプリケーションを日常的に(週に複数回以上)利用する「アプリユーザー」であること
<参考>
Capterra『スマートフォン向けアプリやスーパーアプリの利用に関するアンケート調査』