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2023年4月1日、改正道路交通法が施行。これにより、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化となった。この努力義務とは、法律の条文で「~するよう努めなければならない」「~努めるものとする」と規定された内容を指す。
ヘルメットの着用について
道路交通法には実際に、「自転車を運転するすべての人がヘルメットをかぶることに努めなければならないのはもちろんのこと、同乗する方にもヘルメットをかぶらせるように努めなければなりません。」といった内容が記されている。
また、保護者等の人は、児童や幼児が自転車を運転する際は、ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならないとのことだ。
実際の「道路交通法 第63条の11」は以下の通り。
第1項
自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。
第2項
自転車の運転者は、他人を当該自転車に乗車させるときは、当該他人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
第3項
児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
さらに、東京都の条例では「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例 第15条」および「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例 第19条」にて、着用することに対し努めるものとしている。
今回の努力義務では、ヘルメットを着用していなくても罰則等はないが、事故に遭ってしまった際に命の危険が大きく、さらに損害賠償の請求で不利になりやすくなってしまう。
ヘルメットメーカーの商品を一部紹介
こうした背景もあり、スポーツバイクのヘルメットだけでなく一般向けのヘルメットにも需要が増えることが予想される。実際に、ヘルメットのメーカーやブランドは一般向けのヘルメットを多数販売。
今回、本記事ではヘルメットメーカーの展開する商品の一部をピックして紹介。
BELL/ベル
アメリカブランドのBELLは、1975年に世界初の自転車専用ヘルメットを発表したブランド。アジアフォームでは、日本人(アジア人)の頭の形状に合うよう改良し、無理なく快適に、そして安全に着用できるよう再設計されている。
BELL/ベル 自転車用 サイクル用 ヘルメット/DAILY(デイリー)
通勤・通学、日常使いで快適な被り心地を実現する装備を充実した新しいシティヘルメット。
BELL/ベル 自転車用 サイクル用 ヘルメット/FALCON XR LED MIPS(ファルコンXR LEDミップス) M
同ヘルメットはLED付きモデルは取り外し可能なブラックバーン製の最大30ルーメンのLEDリアライトを装備している。
【子ども用】
BELL/ベル 自転車用 サイクル用 子供用 ヘルメット/ZOOM2(ズーム2) M/L
首に負担を掛けない軽量仕様、虫の侵入を防ぐバグネットなどの機能はもちろん、耐熱性の高いアウターシェルを起用
KASK/カスク
KASKのヘルメットは、独自の安全基準の基にヘルメットの安全性を考え、そのテクノロジーを全てのモデルに落とし込んでいるという。それが“The ROTATIONAL IMPACT WG11 TEST”。
The ROTATIONAL IMPACT WG11 TEST(回転衝撃WG11テスト)は、回転衝撃に対するヘルメットの性能を測定する、ヘルメット内部の斜め衝撃テスト。国際基準を遥かに超えた回転衝撃テストとなっており、同社のヘルメットは、脳損傷のリスクを軽減できる可能性があり、安全性が高いヘルメットとなっているとのことだ。
SINTESI
わずか230g重量、高い通気性、夜間走行時に視認性を高める大型の反射テープなど、基本的な性能をおさえたうえで、回転衝撃に対するヘルメットの性能を測定するKASK独自のWG11で安全性を基軸に据え、ハイエンドモデルに採用されている機能も数多く取りこまれている。
LIFESTYLE
スタイルに敏感なアーバンサイクリストに向けた、カジュアルウェアにマッチするヘルメット。ストラップはすべて洗浄可能なエコレザーを採用して、レースヘルメットとの違いを外観で感じることができるという。
URBAN R
ファッション性と機能性が絶妙にバランスされたヘルメット。スーツやジャケットに合わせても全く不自然ではない独特な雰囲気が特徴。アイウェアを必要としない洒落たバイザーはUV防止機能に優れており、取り外しも可能。
OGK KABUTO/オージーケーカブト
オージーケーカブトは、「すべての人の命を守る」ことを使命として40年以上ヘルメットの研究開発製造を担ってきたという。ヘルメットは小さなこどもや高齢者の命を守る重要なセーフティギアであるが、すべての人が好んで被っている状況ではない。
ヘルメットをかぶることが当たり前になる、そんな世界を目指して警察団体や各自治体、販売店とともに啓発活動にも取り組んでいるという。
また同社は、ヘルメットの必要性からサイズの選び方、メンテナンス方法などヘルメットについて『Helmet Guide「ヘルメットをかぶろう!」』にて紹介。
SN-12M(56〜58cm)
通学用ヘルメットの、NEWスタイル。
使用用途:通学用自転車ヘルメット
特徴として、暑さ対策となるエアスルーデザインを起用。そのほかにも、インナーパッドは取り外しが可能となっており、光を反射して知らせるリフレクターステッカーを装備。なお、自転車用・SG基準適合品となっている。
SG基準とは、「製品安全協会」が定めたもので、ヘルメットでは衝撃吸収性、あごひも強度、ロールオフなど複数の厳しい試験を実施。
CANVAS-URBAN
ニューノーマル時代のアーバンスタイル。通勤や街中での自転車移動に最適なバイザースタイルのアーバンヘルメット。後部と左右の大型リフレクターが、夜間に車のライトを反射してドライバーへの存在をアピールできる。なお、シリコンベルトタイプのテールライトが取り付けやすい形状を採用。フロントバイザーが簡単に着脱でき、ロードでもMTBでも、ジャンルにこだわらずマルチに使えるという。
LIBERO
違和感なく、使えるキャップタイプのカジュアルヘルメット。軽量でコンパクトな内部設計となっており、大きめのツバで日差しをしっかりガード。視野を妨げない角度で設計されている。夜間も安心の車などのライトに反射してピカッと光るリフレクター素材を装備。
【幼児用】
JOLY
1〜3才くらい向けのヘルメット。
自転車用のSG基準の安全性を満たした軽量インモールド成型のヘルメットに、帽子カバーを装着した、帽子かぶせヘルメット。前部に取り付けたボタンによって、ツバを跳ね上げ、固定できる構造で、走行時のバタつき防止と視界を妨げない設計となっている。
義務化とする自治体が増加 自転車保険
また、今回のヘルメット着用の努力義務だけでなく、昨年7月1日から自転車損害賠償保険等(以下、自転車保険)への加入が義務とする自治体が増加し、義務でなくともヘルメット着用と同じく“努力義務”である自治体も増加。
自転車保険とは、自転車を運転中の事故により、自身がケガをしてしまった場合や他人に対してケガを負わせてしまった場合等に備えるための保険。警視庁が発表した「2022年中の都内自転車の交通人身事故発生件数」は15,276件となっており、前年比は+1,944と増加している。
本記事では、自転車保険に関しても一部をピックアップして紹介。
■au損保 自転車向け保険 Bycle
保険料は月々340円~。自転車を無料搬送する自転車ロードサービスが付いてくる。万が一の賠償事故の時には、あいおいニッセイ同和損保のネットワークを活用し、ユーザーのサポート体制を整えているという。また、交通事故によるケガを補償。自転車事故の場合は自身のケガの保険金が2倍に。
■ローソンで入れる東京海上日動の自転車保険
保険料は月々277円~。ローソンのLoppiにて申込券を発券できレジでの支払いにて利用を開始できる。申込み日の翌日から30日先の日付までに保険の開始日(始期日)を設定できる。自転車運転中のケガに加えて、自転車以外の交通事故等によるケガも補償。さらに24時間365日電話にて各種医療に関する相談に応じるメディカルアシストなどのサービスも付帯している。
■三井住友海上「ネットde保険@さいくる」
保険料は年間3,090円~。自転車事故の他、交通事故による自身のケガも補償。保険料の支払いはクレジットカード払いとなっており、電話による無料相談サービス(健康・医療、介護、暮らしの相談、情報提供・紹介サービス 等)を利用できるとのことだ。
■楽天損保「サイクルアシスト」
保険料は年間3,000円~。保険料の支払いで楽天ポイントが貯まり、貯まったポイントを使って保険料の支払いも可能。自転車事故に限らず、交通事故によるケガも補償。さらに、日常生活による賠償責任も補償するという。
なお、今回紹介したのは一部に過ぎないが、多くが自転車運転中のケガに加え、交通事故のケガや日常生活による賠償責任の補償などのサービスも。基本的に契約者自身のみのプランに加え、夫婦2人や家族全員などのプランもあり、スマホからの契約やコンビニでの支払いなど簡単に入ることができるものが多いことがわかる。
GW期間や天気のいい日にちょうどいいサイクリング。自転車に乗る際には、ヘルメットを着用し、自転車保険の加入で万一に備え、安全に楽しんでほしい。