バイオテクノロジー企業のモデルナと、遺伝子治療薬を開発するバイオテクノロジー企業Generation Bioは、モデルナの生物学的、技術的専門知識とGeneration Bio社の非ウイルス性遺伝子治療薬プラットフォームのコアテクノロジーを融合させる戦略的提携に関する契約締結を発表した。
同提携では、さまざまな免疫細胞に到達できる可能性のある新たな核酸治療薬の開発と、非ウイルス性遺伝子治療薬のパイプライン開発を加速させることで、両社それぞれのプラットフォームの用途拡大を目指していくとのことだ。
同契約条件に基づき、モデルナは2つの免疫細胞プログラムを進めることができるとしている。
各プログラムでは共同で開発されたctLNPを用いてceDNAをデリバリーすることが可能に。さらに、モデルナは2つの肝疾患プログラムを進めることもでき、いずれもGeneration Bio社が開発した肝臓を標的としたctLNPを使用してceDNAをデリバリーするという。
モデルナは、免疫細胞または肝疾患のいずれかを対象とする3つ目のプログラムの特許権を取得することとなる。
またGeneration Bio社は、4,000万ドルの前払金と、直近の株価を上回るプレミアムで発行された3,600万ドルの株式投資を受け取り、モデルナは研究前払金を含め、全ての提携業務に資金を提供するとのことだ。
Generation Bio社は、将来の開発、規制および販売マイルストーンに応じた支払い、ならびに契約に基づいて商品化される肝疾患を標的とした製品および免疫細胞を標的とした製品の世界純売上高に対するロイヤリティも受け取る権利を所有。
なおモデルナは同契約により、Generation Bio社の将来行うエクイティ・ファイナンスに関連して、一定の条件下で普通株式を追加購入することが可能に。さらに、モデルナとGeneration Bio社は共同研究を推進し、新しいクラスの遺伝子治療薬としてin vivo免疫細胞標的化の開発を進めるという。
Generation Bio社は、同提携下で開発されるctLNP技術を用いてモデルナが改良を進める製品について、潜在的な開発や規制のマイルストーンに応じた支払い、特許などに関する使用料を受け取るだけでなく特定の独占的報酬も受け取る権利を持つとのことだ。