静岡県が、外食企業、料理研究家・インスタグラマー、地域づくりNPO、静岡県内の大学とタッグを組み、「野菜マシマシ」餃子を開発したことを発表した。

「野菜マシマシ」餃子

静岡県は、「脳血管疾患による死亡の多さ」という健康課題があり、脳血管疾患の要因の一つである高血圧対策を重要視してきたという。

高血圧には食塩の摂り過ぎが大きく関わっていると言われているが、静岡県民の食塩摂取量(男性10.6g、女性9.2g/県民健康基礎調査(2016年))は、国の目標量(男性7.5g未満、女性6.5g未満/日本人の食事摂取基準(2020年版))を大きく上回っている。

静岡県は、この食塩の摂り過ぎに対してこれまで主に減塩に向けての取組を行ってきたが、それに加え、余分な塩分を体の外へ排出する手助けをしてくれる「カリウム」を多く含む野菜の摂取に改めて着目。

しかしながら、県民の1日あたりの野菜摂取量は、国の目標摂取量である350gに対して、男女とも(70g~100gほど)大きく不足しており、全国的にも、(それぞれ、36位、41位と)低い順位となっているため、更なる野菜摂取量の増加を目指し、産学官連携により「自然に野菜を食べることのできる環境づくり」への取り組みを実施。

外食企業、料理研究家・インスタグラマー、地域づくりNPOの代表、静岡社会健康医学大学院大学の行動変容の専門家、静岡県立大学食品栄養科学部の栄養学の専門家から構成するプロジェクトチームを2022年10月に立ち上げ、「普段野菜をあまり食べない人でも、ついつい手に取りたくなる野菜の多い商品」の検討を進めてきたとのことだ。

野菜摂取量

そして今回、2種類の「野菜マシマシ」餃子が完成したため、2023年3月1日から3月31日まで、自動販売機など県内7か所で試行的に販売。

なお、2月28日には関係者向けのお披露目会を開催するとのことだ。

■販売する餃子の概要

●旨味たっぷり餃子
れんこんのシャキシャキした歯ごたえとかつお節と昆布の旨味がたっぷり感じられる和風仕立て。
●スタミナ旨塩餃子
ほうれん草と長ネギをメインに、ニンニクを効かせたガッツリ感溢れるスタミナ仕立て。

共通項目等:
●料理研究家・インスタグラマーの松山絵美氏監修。
●肉不使用ながら満足感を追求。

■テスト販売の概要

(1)販売時期:
2023年3月1日から3月31日まで

(2)販売場所:
県内5か所の自動販売機、2か所の無人販売店で販売

(3)販売価格:
36個入り/1,000円(税込み)
※無人販売店では、「旨味たっぷり餃子」と「スタミナ旨塩餃子」各18個入りのセットも販売(1,000円(税込み)。

(4)アンケート
購入者向けアンケートにより、どのような人がどのような理由で「野菜マシマシ」餃子を購入したかなどの調査を行い、野菜摂取量増加に向けた今後のアプローチ方法の参考とする。