南海電気鉄道(以下、南海電鉄)は、双日、日本政策投資銀行(以下、DBJ)と3社が共同で推し進めてきた「(仮称)難波中二丁目開発計画のうちB敷地計画」が竣工し、正式名称を「パークス サウス スクエア」として始動することを発表した。

パークス サウス スクエア

同建物は、「つどい、いろどり、つながる 新たなワークプレイス」をコンセプトとしており、無柱で開放的なオフィス空間等の特徴を実現したという。

またその立地により同建物は、なんばターミナルエリア(南海難波駅周辺)を、商業施設「なんばパークス」方面から更に南へ拡大し、南海電鉄が掲げる「グレーターなんば」の創造に向けた、新たな都市機能拡充の役割を担うとのことだ。

■特徴

(1)無柱空間で開放的なオフィス空間
同建物では執務空間に柱を設けていないため、「自由度の高い効率的なレイアウト」を実現することが可能となる。また、基準階貸室面積が約290坪(最小分割約39坪)あり、三面採光によって「明るく開放的なオフィス空間」として利用することが可能に。

無柱空間で開放的なオフィス空間

(2)環境への配慮
同建物は、建物外周部の窓面にLow-Eガラスを実装していることや貸室内ゾーン空調制御システムなどを採用していることから、標準的なオフィスビルと比べて、一次エネルギー消費量の34%削減(BEI値0.66)を実現。「DBJ Green Building 認証」で3つ星(2021プラン認証)を取得したほか、「CASBEE 大阪みらい」でAクラスの評価を取得している。

環境への配慮

(3)南海難波駅からつづくプロムナード(遊歩道)の形成
南海難波駅から本建物等へ繋がる歩行者ネットワークを整備。具体的には、既設のペデストリアンデッキと接続する同建物2階に店舗を誘致することで、なんばエリアの回遊性および界隈性の向上を目指す。

南海難波駅からつづくプロムナード(遊歩道)の形成

■周辺エリア図

南海電鉄では、中期経営計画「共創140計画」において、選ばれる沿線づくりと不動産事業の深化・拡大を掲げ、「グレーターなんば」の創造を推し進めているという。

2031年なにわ筋線開業(予定)によって、更なる賑わいが期待される「なんばターミナルエリア」から、ホテル建設といった大規模な開発等によって国内外から注目を浴びる「新今宮エリア」を包括した南北軸の形成に向け、「パークス サウス スクエア」開業で、同エリアで特に平日昼間の賑わいの創出や新たな人の流れをもたらすことを期待している。

周辺エリア図