トヨタ自動車(以下、トヨタ)と福島県双葉郡大熊町・双葉町・浪江町の4者は、「カーボンニュートラルに関する連携協定」を本日締結したと発表。

大熊町・双葉町・浪江町の3町は、東日本大震災などによる避難指示の一部解除を受け、震災からの復興を一段と加速するにあたり、カーボンニュートラルに向けた取り組みを強化し地域の持続可能性を高めたいと考えているという。

トヨタも、福島県において多くのパートナーと連携した取り組みを進める中で、農業分野の研究・開発で培ってきた成果の活用を通じて、3町の復興およびカーボンニュートラルの実現に貢献したいと考え、同協定の締結に至ったとのことだ。

4者は、震災からの復興に向け連携を深め、低炭素な循環型農業、肥料・飼料の地産地消による輸送時CO2削減などを通じて、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを推進。

将来的にはトヨタなど民間6社が参画し、エタノールの効率的な生産システムを研究する「次世代グリーンCO2燃料技術研究組合」との連携を目指すとしている。

■同協定における取り組み

大熊町・双葉町:
・震災以来活用が難しかった農地を活用し、2020年代半ば以降、作物栽培により地力の回復をはかる。
・農地で育てた作物を浪江町の復興牧場の牛の飼料としても活用することにより低炭素な循環型農業を目指す。

浪江町:
2025年度に運用開始予定の復興牧場で飼育する牛の糞を活用した肥料の一部を大熊町・双葉町の農地に提供。

トヨタ:
大熊町・双葉町の農地の土壌成分データの計測・分析、ドローンによる生育状況把握など、これまでの浪江町などにおける研究・開発で得た知見の提供。

「カーボンニュートラルに関する連携協定」における取り組み