本コラムは、企業・団体などから寄稿された記事となります。掲載している取組みやサービスの内容・品質、企業・団体などをAMPが推奨・保証するものではありません。

各企業・一人ひとりのパートナーシップ構築の加速をサポートするため、サステナブル推進企業の取り組み事例をコラム形式で提供。

今回はサントリー食品インターナショナル株式会社の取り組みを紹介する。

サントリー食品インターナショナルの取り組み

ここでは、サステナブルな社会の実現に向けた事業内容について
▼アプローチ視点
▼実施内容
▼推進体制
の3つの視点を一覧形式で紹介する。

アプローチ視点 “2030年までにすべてのペットボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用し、化石由来原料の新規使用をゼロにする”という「ペットボトルの100%サステナブル化」を目指しています。
実施内容 使用済みペットボトルを新しいペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進しています。水平リサイクル可能な綺麗な使用済みペットボトルを増やすために、分別啓発活動に注力しています。
推進体制 サステナビリティ経営推進本部を中心に、プラスチック領域おいては、使用済みペットボトルを“あつめる”部署、技術開発し“つくる”部署、商品容器として“つかう”部署、分別啓発など“つたえる”部署など多岐にわたり連携しています。

実施している取り組み

使用済みペットボトルを、新しいペットボトルに生まれ変わらせる「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進しています。本取り組みでは、新たな化石由来原料を使用せずにペットボトルの製造ができ、CO2排出量を大幅に低減することができます。

水平リサイクルを推進するうえで、大きな課題の1つが、使用済みペットボトルの品質です。ご家庭から排出されるペットボトルは、分別され綺麗な状態で資源として回収されますが、ご家庭の外で排出されるペットボトルは飲み残しや、分別されていないものも多く、新しいペットボトルを生む資源になりづらくなっています。

ご家庭の外においても、綺麗な状態で使用済みペットボトルを出していただけるよう、現在、分別啓発の活動に注力しています。具体的には、小学校に出張しリサイクル授業の実施、猫のゆるキャラが身近なサステナブルを啓発する短い動画「それだって、サステニャブル。」を展開しています。

10月には「ペットボトルは、正しく分別すれば、新しいペットボトルに生まれ変わり、次の人に届く。」「街中にあるリサイクルボックスはゴミ箱ではなく、次の人に届く入口、すなわちポストみたいなものである。」と多くの方に思ってもらいたいという想いから、渋谷に「ペットボトルポスト」を展開し、ペットボトルの分別投函をしていただくイベントを実施しました。多くの方にこのイベントにご参加いただき、SNSでも「外でも分別します」というお声をいただいており、大変嬉しく思っています。

使用済みペットボトルをゴミではなく、新しいペットボトルを生む大切な資源として、ご家庭の外でも分別していただけるよう引き続き取り組んでいきます。

取り組み実施に至った背景

サントリーグループの中で、清涼飲料事業を担うサントリー食品インターナショナルは、「ペットボトルはゴミではなく、大切な資源」、「街中にあるリサイクルボックスはゴミ箱ではなく、次の人に届く入口、すなわちポストみたいなものである。」と多くの方に思ってもらいたいと考え、ペットボトルの分別啓発に注力しています。ご家庭で綺麗に分別し、ペットボトルを資源として回収に出していただいているように、ご家庭の外でも分別していただけるよう、活動に取り組んでいます。

サントリーグループでは、企業理念に掲げる「人と自然と響きあう」の実現を目指し、時代に合った社会課題や自然環境課題に取り組んできました。戦前の貧しい時代は社会福祉、高度成長期にはモノの豊かさだけでなくココロの豊かさを求めて芸術文化の支援を推進し、そして90年代以降、環境問題が地球規模の課題となってくる中で、「天然水の森」の活動など環境経営に軸足を置いて活動に取り組んできました。直近では、2019年に、サステナビリティ・ビジョンを策定し、サントリーグループの重要テーマとして「水・CO2・原料・容器包装・健康・人権・生活文化」の7つを定めました。私たちサントリー食品インターナショナルでは、その1つである「容器包装」に特に注力し活動を強化しています。

持続可能な社会の実現に向けて “2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにする”という「ペットボトルの100%サステナブル化」を目指し、取り組んでいます。

サステナビリティ推進体制

サステナビリティ活動には多くの部署が関わっています。サントリーグループとしてサステナビリティ経営推進本部があり、プラスチック領域おいては、使用済みペットボトルを安定的に“あつめる”部署、包材部を中心とした技術開発でペットボトルを“つくる”部署、ブランド・商品容器として“つかう”部署、分別啓発を実施し資源としての大切さを“つたえる”部署があり、多岐にわたり連携し活動しています。

今後の目標や展望

清涼飲料業界は、2030年目標として「ボトルtoボトル」水平リサイクル率50%を目指しています。業界に先立ち10年前から「ボトルtoボトル」水平リサイクルに取り組む私たちは、業界を牽引していく役割を担っていきたいと考えています。サントリーグループとしては、2030年の「ペットボトルの100%サステナブル化」の目標に向け、引き続き「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みを推進し、分別啓発など活動強化していきます。その一環として、自治体や法人企業と協定を締結し、取り組みを拡大しています。

「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みは、競争領域ではないと考えており、私たちの取り組みに共感いただける自治体や企業と積極的にパートナーシップを結んでいきたいと考えています。 また、水平リサイクルの推進と並行して、植物由来素材を使用したペットボトルの開発も進めており、100%植物由来素材を使用したペットボトルの早期実用化に向けても引き続き取り組んでいきます。

濱本優子
サントリー食品インターナショナル株式会社 広報部、営業、人事を経て2018年より広報部。2022年よりペットボトルサステナビリティ担当。
▼お問い合わせ先
●企業名:サントリー食品インターナショナル株式会社
●URL:https://www.suntory.co.jp/softdrink/company/

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