ゼンリンは、埼玉県秩父市と、秩父市中津川地内における緊急物資輸送に関する連携協定を、10月25日に締結したと発表した。
同協定の締結は、2022年9月に秩父市中津川地内で発生した土砂崩落による地域住民への生活支援のため、ゼンリンと秩父市が連携し、ドローンを活用した緊急物資輸送の早期実現を目的としているという。
なお、同協定締結は、2022年10月11日に秩父市で設置された「中津川地内土砂崩落対策本部」とゼンリンが連携して実施する取り組みとのことだ。
体制構築やドローン機体選定、ルート設計等の実装検証を行い、2023年1月から3月までの期間、1週間に1回ドローンによる定期配送を目指すとしている。
■連携協定の概要
今回のドローン配送飛行対象となる中津川地内は山間地域の特性上、ドローンの遠隔飛行に必要な通信環境が脆弱であり、また、土砂崩落の影響で周辺に離発着地点の確保が困難な状況だという。
ドローン配送の実現が非常に難しい状況の中で、ゼンリンと秩父市は同協定に基づき、以下の事項で連携・協力し、緊急物資配送の早期実現を推進していくとのことだ。
(1)ドローン機体の選定、技術課題の解決策、運用手法の検討
(2)地域住民の適切なニーズや課題の把握、緊急物資の選定と準備
(3)ドローンの実飛行による地域住民への定期配送の実施
(4)その他、緊急物資輸送の早期実現を達成するための事業
■各者の役割
秩父市:
ドローン緊急物資輸送を実現するための施策や企画の検討、フィールドの提供、地域住民および関係機関との調整並びに周知活動、活用できる補助金の情報収集等
ゼンリン:
ドローン緊急物資輸送を実現するための施策や企画の検討、必要な機材、技術や人材の提供、事業者との調整等