INDEX
面接官の面接クオリティをどう評価するか
従来の採用面接では、面接担当者の裁量で質問や評価が行われることが多く、人事部門の採用担当者が面接の実情を掴みきれていないことがあった。そのため、候補者体験をはじめとした面接精度の検証および改善施策の検討が困難であることが課題だった。
コロナ禍でオンライン面接が定着し、面接を録画として見える化できるようになったが、コミュニケーションの品質を定量的に分析することは難しいため、面接精度の検証には至っていなかった。
データを定量化し面接官を評価
今回の新サービスでは、候補者と面接官の表情の動きや発話比率などを指標としてAIが解析し、面接品質を定量化する。あわせて、適性検査結果や採用管理システム上のプロセス情報、面接官の評価結果などを総合的に分析する。
これにより、面接官ごとの採用貢献度や、採用プロセスにおけるボトルネックなどが特定され、採用力向上にむけた改善活動まで支援できるという。
本サービスには、主に以下の3つのステップがある。
- ステップ1
面接官ごとの面接スキルを複数の指標から定量化し、採用貢献度を算出 - ステップ2
部署や選考ステップごとの選考傾向を分析し、面接官ごとの得意・不得意を検知 - ステップ3
フォローが必要な面接官を特定し、面接動画とリンクさせることで定量・定性の両面から状況を可視化し、適切なフォローを検討
面接官の評価に加えて候補者体験の向上も
このシステムによって、以下のような効果が期待できる。
- 「優秀面接官」の定義づけ
客観的なデータにもとづいて、採用貢献度の高い面接官と低い面接官の面接スキルの相違点を明確化することで、その企業の「優秀面接官」を定義づけでき、目指すべきモデルケースを導き出すことができる。また、スキルが不足する面接官を効率的に特定し、モデルケースをもとにした効果的なフォローを行うことが可能となる - 採用力の定量化と向上
面接スキルを定量的に可視化することで、適切なフォローや育成研修を検討・実施することが可能。面接の精度検証および改善サイクルによって採用力の向上が期待できる - 候補者体験の向上
面接動画データのAI解析結果や面接後の満足度アンケート結果などから、候補者体験を定量化することで課題を抽出する。最適な採用プロセスや面接官の配置を検討することができ、候補者の内定承諾の確率を最大化することがで期待できる
活用事例
株式会社大塚商会では、「harutaka」を活用して「面接の定量化」を実施。オンライン面接時の録画データから表情や振る舞い、発話比率、発話ワードの頻度などを可視化して分析。また、神戸大学 服部泰宏准教授との共同研究にて、面接官インタビューを行い熟練面接官の「実践知」を可視化するなど、面接精度向上のためのPDCAを回す仕組みを構築している。この取り組みは、「採用DX」の実現可能性を示した事例として、第7回HRテクノロジー大賞において採用部門優秀賞を受賞した。
>>ニュースリリース