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マウスピース歯科矯正サービス「hanaravi(ハナラビ)」を提供するDRIPSは、最新の厚生労働省「患者調査」より、コロナ禍の影響を推し測れる結果を分析し公表した。
「患者調査」は、3年に1度調査される各疾患ごとの初診・再診の人数の調査に用いられるもので、コロナ禍以降、初の患者調査の結果であるためコロナ禍における患者数の推移が読み取れる重要な調査結果となっているという。
矯正の初診患者数3.6倍、再来患者数1.8倍の結果
前回の平成29年の初診の矯正患者数は1日あたり800名だったことに比べ、令和2年では2,900名となっており、初診の矯正患者数が3.6倍との調査結果となった。
再来患者数においては、平成29年は1日あたり17,500名だったことに比べ、令和2年では31,400名と1.8倍との調査結果が出たとしている。
初診・再来とも増加を示しているが、初診の増加に比例して再来が増加していない原因として、①初診患者がまだ矯正を開始しておらず反映が遅れている。②初診患者は増加しているが開始に結びついていない。③コロナ禍等の何らかの影響で再来患者の診察頻度が下がっている。等の原因が考えられるという。
DRIPSは、以前、平成29年度患者調査をもとに日本の歯科矯正の市場規模を算定し、市場が増加傾向にあることを示していたが、今回の結果により歯科矯正市場が想定以上の成長を続けていることを裏付けられたとしている。
ここ数年で、リーズナブルに始めることができるマウスピース矯正が国内で広まり始めたことに加え、コロナ禍で口元が隠れるため今まで矯正中の見た目を気にしていた層が歯科矯正を始めたことが、初診の増加に寄与したのではないかとDRIPSは考察している。
性別ごとに見る初診患者数では、男性は1.7倍へ増加
平成29年度から令和2年にかけて、初診患者数は男女ともに増加しているが、特に女性の歯科矯正の伸び率が顕著だという。
男性の初診患者は1日あたり300名から500名と1.7倍に増加。近年のメンズコスメ市場の拡大にみられるよう、男性の歯科矯正も同じ流れがみられるとしている。
初診患者数は女性は4.8倍と顕著に増加し、身体への本質的な継続投資が求められる傾向に
女性の初診患者は1日あたり500人から2400人へ4.8倍という顕著な増加に。
要因としては、外出機会の減少によりファッション、メイクといった支出が減少し、スキンケアやダイエットといった自己への本質的な支出が増加したことに関連して、自分の身体そのものへの投資という観点で歯科矯正が選ばれているのではとDRIPSは分析。
2022年3月、20代〜30代女性を対象にDRIPSが実施した「新学期における美容意識調査」でも、歯科矯正未経験者に対して「歯科矯正に興味がある?」という質問を行ったところ、約半数が「興味がある」と回答したとのことだ。
増加数では10代前半が最大、増加率では30代前半が2.4倍と最大
総患者数の増加数は10~14歳が最大の増加、増加率では30~34歳が2.4倍と最大の増加率となり、10代~40代の全ての年齢層にて矯正の需要が増加しているという。
従来「歯科矯正は子供のうちに行うもの」というイメージがあったが、20代30代40代と大人での矯正も増加。
背景として、歯科矯正が高額であるため諦めていた人や目立つ見た目が気になって始められなかった人が、大人になってから透明なマウスピースでの矯正やコロナ禍のマスク生活の中での歯科矯正を行うというケースが増えていることが考えられるとのことだ。
今後人生100年時代を見据えて予防的観点から、20~40代の大人の矯正もさらなる増加を見せる
患者へのヒアリングを通して、20代は見た目を気にしての矯正が多く、40代の方では将来を見据えてオーラルケアの観点から矯正を始める人が多いことがわかったという。なお、DRIPSはこれらの観点は今後さらに進むことが予想されるとしている。
口腔環境は全身の健康に影響するため、長期的に見ると医療費削減の効果もあり、歯科診療は今後治療より予防へシフトが強まっているという。
DRIPSは、人生100年時代をより豊かなものにするため、今後より若い世代から口腔環境に目を向けられるようサービスの提供と情報の発信を続けていくとのことだ。
<参考>
DRIPS『3年間で3.6倍と増加、最新の厚労省患者調査からわかる歯科矯正初診患者数』